親子で川の字 5,000件以上のデータからわかった両親と子どものおすすめの並び順は?

親子で川の字 5,000件以上のデータからわかった両親と子どものおすすめの並び順は?特に幼児のいるご家庭で、子どもと保護者は一緒に寝ているだろうか? それとも別だろうか? 実は、幼少期の寝かた(就寝形態)は、お子さまの発達や親子関係に大きな影響を及ぼすという。1984(昭和59)年から20年余り、5,000件以上も日本の家族がどう寝ているか調査してきた、教育学博士の篠田有子氏に伺った。

 

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日本では、古くから添い寝をする文化があり、現在も多くのご家庭で親子の添い寝が行われています。幼少期の添い寝というのは、親子の信頼関係を築くために、非常によい方法だといえます。皮膚接触はもちろん、全身のあらゆる感覚神経で親の愛情を感じ取り、安心感を得られるのです。親から愛されているという実感は、お子さまの感覚器官の発達を促し、知的能力を開花させます。3~4歳くらいまでは、ぜひ安心・信頼が育つ添い寝をおすすめしたいと思います。

 

5,000件以上の家族の寝かたを調べたデータとその統計学的な分析から、お子さまの自立を考え、おすすめしたいのは、母親中心の川の字です。

 

1)母親中央型……母親中心の川の字
このタイプで寝ているお子さまは、母親の隣に寝て十分なスキンシップが得られ、安心や信頼の心が育ちます。一方、離れて寝る父親を母親とは違った存在として認識します。母親とは密着し、父親とは間接的に接触することで、依存と自立のバランスのとれた情緒的に安定したお子さまが育ちます。母親中央型の家族は、お子さまの自立を見守るやや厳しい父親と、父子の関係を演出する母親がいて、川の字で寝ている間も夫婦は離れず信頼関係が保たれるので、きょうだいの増加やお子さまの成長に合わせて、ひとり寝やきょうだい寝へ移行するのもスムーズです。

 

2)子ども中央型……子ども中心の川の字
最近増える傾向にあるのが子ども中央型です。育児に積極的に参加する「イクメン」が増えていることが影響しているのだと思います。ただ、このご家族は父母ともに子どもとの一体感が強く過保護気味なので父性的なしつけが作用しにくく、お子さまは自己中心的になりがちです。

 

出典:いつまで川の字で寝る? 【前編】幼少期の寝かたが心の育ちに影響する -ベネッセ教育情報サイト

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