山口もえさんが我が子に歩ませたい「有り難い人生」とは?
おっとりして、マイペースなキャラクターで親しまれるタレントの山口もえさんは、7歳の女の子と3歳の男の子の母でもある。16歳でデビューして以来の変わらぬかわいらしさに加え、今は大人の女性らしい頼もしさも備えたもえさんに、引っ込み思案だった子ども時代や、デビューのきっかけを伺った。
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幼い頃は人前に出るのが苦手でした。心配した母が水泳やピアノなどいろいろな習い事をさせてくれた中で、熱中したのが7歳で始めたクラシックバレエ。引っ込み思案も少しずつ治りました。
ところが、男性と踊るレッスンが始まった16歳のころ、一度バレエをやめてしまいました。思春期でもあり、男性と密着して踊ることに抵抗があったんです。踊りは続けたいと思っていた時に「ダンスレッスン生募集」という、私が今も所属している芸能事務所の広告を見つけました。見学に行き、ダンス教室ではないことがわかって帰ろうとしたら、社長が「芸能界に興味がなくても、ダンスレッスンだけ受けていいんですよ」と。それが今の仕事のきっかけになりました。
事務所に所属後、CMの仕事などをするようになりましたが、18歳を過ぎるとオーディションに受からなくなりました。滑舌(かつぜつ)の悪さも指摘されて悩んでいた時期、社長が「そのしゃべり方が、もえのよさ」と言ってくれたんです。中途半端な気持ちを捨ててがんばるようになるとドラッグストアのCMが決まり、バラエティーなど次々と仕事が入るようになりました。あのドラッグストアのCMは、実は前年のオーディションでは落ちていたんです。ただ、その時の思い切った演技の印象が強烈だったらしく、声をかけていただくことができました。
今思うのは、どんな経験もむだにはならないということ。「難がないのは無難な人生、難があるのは有り難い人生」という言葉が、いつも心の中にあります。子どもたちには、つらいことも楽しいことも経験し、深みのある「有り難い人生」を送ってほしいですね。
出典:山口もえさんに聞く「のんびり、ゆっくり『好き』を育てる」 自分らしさを見つけるには? -ベネッセ教育情報サイト