気持ちに寄り添っても振り回されないのがコツ 我が子が悩みを打ち明けたら

気持ちに寄り添っても振り回されないのがコツ 我が子が悩みを打ち明けたら小学校高学年になると、子どもの心は大きく発達し、家庭や学校で悩みを抱えることが増えてくる。保護者に自分の気持ちを打ち明けないケースも多くなるこの時期、保護者はどのように子どもをサポートすればよいのだろうか。スクールカウンセラーの渡辺友香氏に伺った。

 

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子どもが何も言わなくても、様子が気になる時は、「お母さんは、あなたが○○ちゃんと最近遊んでいないことが気になっているんだけど」というように、保護者を主語にして感じたことを伝えてみましょう。気にかけてくれることがわかれば、相談したい気持ちにつながります。この時、「○○ちゃんとけんかしたでしょう」などと、子どもの気持ちや状態を決めつけないように注意してください。決めつけられては、本当の気持ちを言い出せなくなってしまいます。

 

また、子どもが悩みを話し始めたら、じっくり聞いてあげましょう。大人と同じで、誰かに聞いてもらうことで気持ちを整理できます。ただ、子どもにとって自分の気持ちを言葉で表現するのは難しいもの。たとえば、自分の気持ちについて「むかつく」としか言えないなら、誰にむかつくのか、どうしてなのか、どうしたらその気持ちが収まるのか、丁寧に聞いてください。そうすることで、「○○ちゃんに嫌なことを言われて傷ついた。謝ってほしかったんだ」などと、本人も自分の気持ちを理解できます。大切なのは子どもの気持ちに寄り添うこと。最後には「話してくれてありがとう」などと伝えるとよいですね。

 

子どもの相談に乗っていると、保護者もつらい気持ちになってしまうことがありますが、子どもはそんな保護者の姿を見ると更に悩んでしまいます。子どもに寄り添いながらも、振り回されない理性を保ちましょう。子どもが成人した時に、自らの考えで動ける力と必要な時には周囲に相談できる力が身に付くよう、徐々に手助けする場面を減らし、必要な時にはしっかりと支えてください。

 

出典:お子さまとの距離を感じ始めたら…【後編】お子さまに悩みごとがある時のサポート法 -ベネッセ教育情報サイト

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