子どもに食べさせたい幼稚園のお弁当
子どもたちにとって、お弁当の時間は特別に楽しい時間。その雰囲気のおかげで「おうちではあまり食べてくれないけれど、お弁当ならたくさん食べてくれる」という場合も多いのでは。楽しさは食欲を増進させ、消化もよくしてくれます。「全部食べた」という達成感が大きいのも特徴です。この記事では、そんな幼稚園のお弁当の楽しさを、もう一段アップする方法をご紹介します。
「にこにこ顔」があるとついにっこりしちゃう!いろんなにっこりを入れよう
お弁当をひらいてそこに「にこにこ」とほほ笑んでくれる顔があると、子どもたちはとても喜びます。これが自分で、これがママで...と、誰かの笑顔に重ねて考えたりもするのです。にこにこ顔のつくり方はとても簡単。「キャラ弁はできないけれどこれなら」というママも多いはずです。
【いろんな方法でにこにこ顔を作ろう】
・小さく握ったおにぎりに、海苔で目と口を付けます。目は丸、口は逆三角形や逆半円形で十分。余った海苔で髪の毛やほっぺたを作るのもよいでしょう。
・ミートボール、ゆでたまご、ソーセージなどを切った面に、「黒ゴマ」を二つ置くだけでなんとなく「目」に!チーズやにんじんで三角形を足せば、「口」や「鳥のくちばし」などに見えて一層かわいく見えるものです。
・もう少しはっきりした「目」を作りたければ、丸く切ったスライスチーズに海苔をのせるのもおすすめ。スライスチーズはつまようじなどで簡単に切ることができるので、ハートや星の形にもできます。
「串に刺さっているとなんだかうれしい」...緑の野菜も食べてもらおう
幼稚園に入るころになると、スプーンやお箸を使える子どもも増えます。ですが、やっぱり「ちょっと面倒だな、手で食べちゃいたいな」という気持ちが強く出て、知らない間に手が...ということもあるはず。手づかみでなくても上手に食べてほしいものですが、時に「手を使う楽しさ」があるのは、食べることを楽しくする一工夫でもあります。
そんな楽しさを利用したのが、「串に刺したおかず」です。短めのピックを使ったり、木のつまようじなら刺した後にとがった部分をはさみでカットして、より安全なものにしておきましょう。
【食材を串に刺すともっとおいしい】
・ハムを巻いたきゅうり、枝豆、うずらの卵など、いくつかの食材を組み合わせましょう。
・ミートボールを半分に切り、半分ミートボール、野菜、半分ミートボールの順番にはさみます。ミートボールで挟み込むと安定するので、ブロッコリーや焼いたキャベツなども使えます。
・切り口が星の形に見える「オクラ」も、大きめに切って串に刺しましょう。ゆでて切った後にかつお節、醤油とあえて味をつけておきます。
子どもたちは、気分によってたくさん食べたり、あまり食べなかったり。その日のお弁当に特別な理由がなくとも、全部食べられない、ということはあります。
だからといって、「どうして?」と質問したり、「ちゃんと食べなくちゃ」と励ましたりするのは、やめておきましょう。お弁当が窮屈なものに思えてしまうのです。「何がおいしかった?」「誰と一緒に食べた?」「どんなお話ししながら食べるの?」など、お弁当の楽しかった部分を思い出させるような会話なら、お弁当嫌いにはなりません。
園児にとって最も重要なことは、「食べることを楽しめるようになること」。栄養バランスも大切ですが、「食べることに自信を付けられるようなおかずはなんだろう?」と考えてみることも大切です。
倉持鎮子
自身も6歳、10歳の子どもを育て、育児・食育・親子問題についての執筆を行うライター。医療・健康・体の不思議、子育て中にもできる美容などにも触れ、さまざまな面から「子どもとの生活」についてのライティング実績がある。講師業では、「脳と体を考える食育」についての情報を提供。