テストを持ち帰ってきた子どもに何と声をかける? 深い会話が成績アップに

テストを持ち帰ってきた子どもに何と声をかける? 深い会話が成績アップに学校のテスト結果が戻ってきた子どもに、普段どのように接しているだろうか。点数ばかりを気にしたり、「次はがんばろう」という励ましで会話が終わったりする場合、「もう少しコミュニケーションを充実させると、成績が伸びる」と語るのはコーチングのプロ、石川尚子氏だ。詳しく伺った。

 

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大切なのは点数ではなく、過程のふりかえりです。
私たちは、表面的な言葉のみに反応してしまって、対話をあまり深めていないことがよくあります。たとえば、こんな場面です。
「テストどうだった?」
「ダメだった」
「ダメって!? だから、あれほど『勉強しなさい』って言ったのに! どうしていつもそうなの!?」
「ダメ」という言葉に反応してしまって、つい、感情的に言い返してしまうパターンです。これでは、この時点でコミュニケーションが断絶してしまいかねません。

 

「どんなところがダメだと思ったの?」とか「ダメってどんな気持ちなの?」など具体化する質問で対話を深めていくと、本当の想いや考えが出てくるかもしれません。案外、「やっぱり、前もって勉強しておいたほうがいいってことだよね」と、自分から言い始めたりします。そうなれば、自発性を引き出すチャンスです。「前もって勉強って、たとえば、どんなふうにする?」と、さらに突っ込んで聞いてみてください。次への行動が出てくるチャンスがまた広がります。
テストのあとの「ふりかえり」は反省会ではありません。単なる答え合わせでもありません。これまでの過程を分析して、「次はどうするのか?」を考える「作戦会議」です。自分で考えた作戦が成果につながったとしたら、その体験は、子どものやる気をさらに引き出すでしょう。具体化する質問で、「ふりかえり」の対話をぜひ試してみていただきたいです。

 

出典:「ふりかえり」の対話で成績アップ -ベネッセ教育情報サイト

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