交差とびのポイント 腰の位置で円を描くように手首を回転!
さまざまな技を楽しみながら、全身を鍛えられるなわとび。二重とびやあやとびに加え、上級者あこがれの交差とびが上手にできるようになれば、喜びもひとしおだ。身体運動科学の専門家・深代千之氏に、交差とびの練習法やコツを教えてもらった。
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交差とびは、一見して難しく見える跳び方です。ほかの跳び方と違って、手を交差させたままなわを回すため、手の感覚が左右逆になって難しく感じますが、基本はみな同じです。膝を曲げ過ぎず、地面に着く足はそろえて、上体をまっすぐにし、上に向かって跳ぶのが、なわとびの基本。そのうえで、交差とびを跳ぶ時に、特に気を付けてほしいポイントが2つあります。
●手を腰のあたりの高さに保つ
非常に重要なのが、「手を腰の高さに」保つことです。手を交差させたまま回すなわの動きはどうしても不安定になり、なわが体にぶつかってしまいがちになるため、つい、なわを大きく回したくなります。そのために腕を大きく回してしまい、交差した手を肩の近くまで引き上げてしまう人もいます。これではなわはうまく回転せず、不安定さを増してしまいます。
●手首の回転で、円を描くようになわを回す
なわを体に当てないように、大きくリズミカルに回すには、手首を使うのがポイントです。腰に沿う位置で腕を固定させ、手首は円を描くように回転させます。そうすれば、なわもうまく回転します。すぐには難しいかもしれませんが、練習を繰り返すことで、体がその感覚を覚えます。
一見難しく見える跳び方でも、正しいステップを踏んでコツを習得すれば、必ず跳べるようになります。その過程を楽しんでください。なわとびを通して鍛えられたリズム感やバランス感覚などの運動能力は、今後お子さまが取り組むさまざまなスポーツの基礎にもなります。親子で、なわとびのいろいろな跳び方にトライしてみてください。