自由研究対策! 大学教授に聞く、工場見学レポートのまとめ方
最近人気の工場見学。町工場や企業の生産工場など、規模や見学スタイルはさまざまだ。せっかくの機会は、子どもにとって豊かな体験になるよう活用したいもの。親子で工場見学をすすめる神戸国際大学経済学部の中村智彦氏に、知っておくとためになる、見学のポイントや体験をまとめるコツを伺った。
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工場見学をより活かすコツをご紹介しましょう。
(1) なるべく大人数で行こう
少人数だと担当者が同行せず、自分たちで見て回るケースが多々あります。大人数のほうが、担当者の説明を聞きながらグループで見学できることが多く、有意義です。
(2) 工場以外でもモノ作りが学べる、企業のショールームは穴場
企業のショールームなどでは、商品の説明がコンパクトに紹介されているので、手軽にモノ作りの仕組みや構造を知ることができます。あらかじめ、科学技術館や資料館などの展示品を見に行って、興味のあるものを確認してから見学場所を選ぶとよいでしょう。
(3) 観光先で見学に行く
観光地にはその地域で有名なメーカーや民芸品の製造所など、さまざまなモノ作りの現場があります。たとえば金沢の金箔(きんぱく)細工や島根の勾玉(まがたま)工房など。旅行先でモノ作りを見学すると、より子どもの記憶に残りやすくなります。
(4)身近な見学場所を利用する
下水道の博物館など、遠出をしなくても生活に身近なテーマの博物館が、各地にたくさんありますので利用してみましょう。
(5)歴史と地形に注目してまとめる
工場見学を自由研究としてまとめる際におすすめなのは、歴史と地形に着目することです。たとえば酒なら、材料や杜氏(とうじ)についてだけではなく、製造方法の変遷や、わき水があるなど地形についてもまとめるとよいでしょう。その地域の文化や産業の成り立ちなど、保護者が子どもと一緒に調べて、一緒に楽しみながら見学すれば、すばらしい自由研究ができると思います。