「〜しなさい」はこう言い換える! 子どもに効果的な声かけを専門家が伝授
小学生向けのサークル活動を見学した際、子どもへの声かけに「なるほど!」と勉強になったひとコマがあると話す、国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチの石川尚子氏。どのような場面に出合ったのだろうか。詳しく伺った。
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見学したサークル活動を主催しているのは、ご自身も子どもを持つ方々。様子を見ていると、「~しなさい」という指示命令系の言葉をいっさい子どもたちに使っていませんでした。たとえば、「時間になったから、始めようね」、こんな言葉から活動がスタートします。
「まず、姿勢を正してみよう」
「次は、○○ちゃんのお話を聴いてみよう」
「おやつがあるから手を洗おうか」
「そろそろ片付けようか」
といった具合に、すべてが「Let’s」のスタンスなのです。もちろん大人も一緒に取り組みます。
「~しなさい」という言葉には、言われた側の意思はあまり尊重されず、やらされているような感じがしませんか? 一方、「~しよう」はお互い対等な関係で、一緒に取り組む楽しさや安心感があります。
これは、各ご家庭でも応用ができる声かけの方法です。
「早く起きなさい」ではなく、「さあ、起きよう」や「○○ちゃん、おはよう! 今日もよく休めたね」。「ごはん食べなさい」ではなく「一緒にごはんを食べよう」。「出かける準備をしなさい」ではなく「出かける準備しようか」。
そう言ってあげたほうが、気分が前向きになりませんか? 「早くしなさい!」「言うこと聞きなさい!」と声を荒げることもなく、保護者の方々もイライラが減るでしょう。ピリピリとした空気が変わるように思います。