大学に入ってから後悔しないために! 学問・学部・学科選びの鉄則
- 大学受験
下に挙げた体験談は、高校生の時、あまり深く考えずに進路を決定したために、大学に入ってから「思っていたのと違う……」と後悔した「進研ゼミ」の先輩の声です。
・詳しく調べず、思い込みで決めたために、学びたい学問を研究している教授がいなかった。
・国立大にこだわるあまり、興味のない学部を選んで進学してしまった。
このように、イメージだけで学部・学科を選んでしまうと、お子さまが学びたいことと、大学で学んでいることに「ズレ」が生じてしまうことがあります。
時間のある高1・高2のうちから、大学で学ぶ学問についてしっかり考えることで、大学入学後に後悔する可能性を減らせます。
そこで、大学に入ってから後悔しない、学問・学部・学科選びの鉄則をご紹介します。
お子さまが進路に悩んでいたり、まだ決めていなかったりする場合は、この「鉄則」をもとに、お子さまの進路についてアドバイスしてみてください。
「職業」から学問を探す!
お子さまには、将来やりたい仕事があるでしょうか。
もし、就きたい職業が決まっているなら、その職業から学問や学部を探してみましょう。
この場合は大きく3つのパターンがあります。
1 特定の大学・学部に進まなければ就けない職業
医師、看護師、獣医師などは、大学で関連する学問を修めたのち、国家試験の合格が必要な職業で、たとえば医師であれば医学部に入る他には道がありません。
また、臨床心理士や弁護士などは、特定の大学院で学ばなければなりません。
2 特定の大学・学部に進んだほうが近道になる職業
公認会計士や税理士などは、経済・経営・商学系の学部に進むのがよいでしょう。これらの資格取得をサポートする大学もあります。
教員を希望する場合は、教員養成系の学部に進み、教員免許を取得するのが近道です。
3 大学・学部にかかわらず就ける職業
上記にあげた以外の多くの職業は、どの大学・学部に進んでも就くことができます。
業務内容に関連する知識や技能が求められる職業は多く、将来希望の職業に関連する学問を学ぶことは、就きたい職業への近道です。
「好きな教科」から学問を探す!
就きたい職業がまだない、という場合は、お子さまが好きな教科、得意な教科から考えてみましょう。
たとえば英語、数学、国語では、以下のような学問と関連性が高いといえるでしょう。
英語
外国文学、外国語学、国際関係学など
数学
経済学、教員養成系、数学など
国語
日本文学、文化学、社会学など
高校で学ぶ教科・科目は、大学で学ぶ学問の基礎。そして、その教科や科目が好きということは、関連する大学の学問も好きになる可能性が高いといえるでしょう。
「学部→学科→コース」と絞って考える!
学びたい学問や、行きたい学部は決まっていても、学科や専攻までは決まっていないお子さまは多いもの。
たとえばお子さまが、文学部に行きたい、でも学科まではわからない、という場合に、文学部でどのような勉強をしたいのかまで、深掘りして考えるようにアドバイスしてみてください。
文学部には、英文学科やドイツ文学科など、国別に学科があり、各学科は時代や表現方法などによって、さらに専攻やコースが分かれる場合があります。
お子さまがイギリスの作家の本を読んでいたなら、「英文学科でさらに深く英文学について考えてみたら」などのアドバイスができるでしょう。
その他の学部でも、学びたいことや興味のあることから具体的に考えることで、学部をスタート地点にして、学科・コースを決めていくことができます。
大学での「学び方」から考える!
同じ学部・学科でも、大学によって学び方や、より得意な研究領域は異なります。
たとえば、理論面の勉強に力を入れている大学もあれば、実験や実習の時間を多く取り入れている大学もあります。
他にもお子さまが「子どもが好きだから幼児教育に関連する学問を学びたい!」と志望している場合、幼児に直接関わる内容の他にも、「保護者とのコミュニケーション」など、子ども以外の領域に関わる内容も学ぶかもしれません。
その他、国際系の学部であれば、留学の有無は「学び方」の大きな差になります。
各大学のウェブサイトやパンフレットなどをもとに、その大学・学部の学びの特徴をとらえるようにしてみましょう。
どんな教授がいて、どんな講義を行っているのか、実習は何をしているのかなどを確認し、お子さまのやりたいことや性格などと併せて検討していくと、より深い学問・学部・学科選びにつながります。
4つの鉄則を基本に、後悔しない学問・学部・学科選びを!
いかがだったでしょうか。
最後に、ご紹介した4つの鉄則をまとめます。
ここでご紹介した4つの鉄則をもとに、学問や学部、学科について考えて決めることができれば、お子さまが大学に入って後悔する可能性はグッと下がるでしょう。
また、お子さまが自分で自分の進路をしっかりと考えることで、受験勉強に向かうモチベーションがアップするはず。
普段の生活の中で、少しずつでよいので、大学で学ぶ学問についてお子さまと考えてみてください。
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