中学入試の時事問題は、家庭での対策が最も影響?! 保護者はどんなサポートをすべき?【2022年度入試】

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中学入試では、社会と理科において時事問題が取り上げられることが増えています。2022年度入試に向けて、この時期からご家庭でどのような時事問題対策を行っておくべきか、森上教育研究所がお伝えします。

時事問題は家庭での対策が最も効果を上げる分野

まず塾の時事問題集や小学生新聞で問われそうなトピックを保護者がチェック

中学入試では多くの学校で時事問題が出題されますが、近年特に、社会の歴史、地理、公民の知識を、時事問題を通して問うスタイルが増えてきています。もちろん塾の冬期講習でも時事問題対策のフォローはしますが、時事問題は普段からのご家庭での対策が最も効果を上げる分野と言えます。ぜひご家庭で積極的に対策を行ってあげてください。

対策の第一歩は、まず保護者が塾の時事問題集や小学生新聞をきちんと読み込むことです。今年はどのようなトピックが問題として取り上げられそうなのか、理科と社会の分野それぞれにしっかりチェックしましょう。

特に、塾の時事問題集を読めば、ニュースがどのような問われ方をするのかも確認できると思います。時事問題がどういう問われ方をするかを確認しておけば、どのようなトピックが問われそうかわかるようになりますので、取り上げられそうなトピックにいくつかあたりを付けておきましょう。

取り上げられそうなトピックについて子どもと会話を

お子さんと一緒にニュースを見ているときに、あたりを付けていたトピックに関連したニュースが出てきたら、お子さんにそのトピックを知っているか聞くとともに、それがどのような内容かを伝えて、そのトピックについてお子さんと話し合いましょう。そのときに、時事問題で問われやすい問いかけをしてあげると効果的です。

この時点では、トピックについての知識をお子さんに覚え込ませようとする必要はありません。ご家庭で保護者と会話したことで、そのニュースが記憶に残り、知識の下地づくりをしておくことができれば十分です。

そうして会話によって下地づくりができていれば、お子さんが塾の時事問題集に取り組んだり、小学生新聞を読んだりしたときに、「このニュースは聞いたことがある!」と理解しやすくなります。

大きな話題となったニュースについては背景も含めて積極的に家族で対話を

出題されるトピックはその年の夏までのトピックが中心

中学入試が作られるのは大体夏の時期ですから、出題されるのは夏までのトピックが多くなります。あたりを付ける際は、夏までのトピックを中心にするといいでしょう。しかし、秋以降のトピックが追加されることもありますので、夏までのトピックだけに限定せず、秋以降も大きく話題になるトピックがあればチェックしておきましょう。

例えば、去年はコロナウイルスの感染拡大が大きな問題となったため「3密」なども取り上げられました。今年であれば、東京オリンピック・パラリンピックがコロナ禍の中で開催されたこと、異常気象による豪雨災害などが大きな話題となりましたので、出題される可能性があります。

今世界で起こっている問題の、大きな流れをつかむ

家族でニュースについて話し合う際には、個々のニュースにのみ注目するのではなく、そのニュースの背景にはどのような問題があるのか、どのような大きな流れがあるのかといった点をお子さんに意識させると効果的です。

オリンピック・パラリンピックであれば、世界的にはどのように受け止められてきたのか、コロナウイルスの感染拡大の中でどのような議論の流れがあったのか。異常気象であれば、その背景にある気候変動の問題とはどのようなものか。こうした点にお子さんの意識が向くような問いかけができるとよいでしょう。

ぜひ普段から家族で積極的にニュースを話題にして、「なぜこういうことが起きているんだろうね」といったちょっと突っ込んだ話もするような習慣をつけておきましょう。

まとめ & 実践 TIPS

時事問題対策では、まずは保護者が塾の時事問題集や小学生新聞を読み込み、取り上げられそうなトピックのあたりを付けるとともに、問われ方を確認します。そのうえで、トピックに関連したニュースが出てきたら、お子さんとトピックについて話し合い、知識の下地づくりをしておきましょう。今世界で起こっている問題の、大きな流れをお子さんがつかめるよう、普段から家族で積極的にニュースを話題にする習慣をつけておくことをおすすめします。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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