【2021中学入試結果】大学付属校 なぜ人気? 難関校の傾向や高倍率になった学校は? 東京/神奈川

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2021年2月19日に森上教育研究所が主催する「2021年入試 首都圏中学入試の結果と分析」セミナーがオンラインで行われました。今回は、セミナーの発表と森上教育研究所の調査結果をもとに今年の中学入試の動向を詳しくお伝えします。今回は大学付属校の動向です。

系列大学に進学が可能でかつ他大学の受験も可能な「半付属校」人気が続く

2021年度入試では、全体の傾向と同様に難関校や高倍率校を避け、中位以下の入りやすい学校に人気が集まる傾向が大学付属校についても見られました。

しかし、受験者数の減少幅は総じて少なく、倍率の高止まりが続く学校が多くを占め、中には受験者数を大きく伸ばす学校もありました。高い人気を得ている付属校の特徴の一つとして、「半付属校」であることが挙げられます。

大学付属校は、ほとんどの生徒が系列大学に進学する「付属校」と、系列大学に進学が可能でかつ他大学の受験も可能な「半付属校」、ほとんど系列大学に進まない「進学校」とに分けられます。

例えば、今年の入試で高い人気を呼んだ明治大学付属中野、東洋大京北、成城学園、立教池袋や日本大学、日本大学第二などは、系列大学への進学は7割以下で、他大学への受験も多い半付属校です。手厚い教育と進路の多様性という点で、こうした半付属校は人気を集め続けていると考えられます。

入試改革や大学の教育改革、キャンパスの魅力等で人気を呼ぶ付属校も

また、大学付属校の場合は、校舎の豪華さや設備の充実度などのキャンパスの魅力や、系列大学の教育改革によるイメージアップも人気につながっています。

例えば、近年人気が高まっている明治大学付属中野は新しい校舎になったことや、勉強をしっかりさせるだけでなくしつけもきちんと行う学校として男子の保護者に高く評価され、毎年難化が進んでいます。

昭和女子大学附属昭和も、新年度からスーパーサイエンスコースが開始されるという理系教育への期待に加え、昭和女子大学にテンプル大学ジャパンキャンパスが設置されるといった大学の教育改革も高い人気の要因となっています。

また、入試改革に積極的に取り組んでいる学校も多くの受験者を集めています。
例えば獨協は、今年午後入試を導入することで受験者数を大きく伸ばしました。系列に獨協医大があることや、都心の立地できれいな校舎であることなど人気を集める要素はそろっており、今後も人気が続くと考えられます。

神奈川大学附属も、これまでの午前中の入試を1回減らし、午後入試を導入することで受験者数を伸ばしました。ここも非常に大きなキャンパスや進んだICT教育など充実した教育環境が評価されている学校です。
こうした大学附属校の入試改革、教育改革には今後も注目が必要です。

まとめ & 実践 TIPS

2021年度入試では、全体の傾向と同様に難関校や高倍率校を避ける傾向が大学付属校にも見られましたが、総じて倍率は高止まりし、人気を集める学校も多くありました。
高い人気が続いている付属校の特徴に、系列大学に進学が可能でかつ他大学の受験も可能な「半付属校」であることが挙げられます。
また、校舎などキャンパスの魅力や、系列大学の教育改革によるイメージアップも人気につながっています。
入試改革によって、新たに注目を集める学校もあり、今後も要注目です。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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