【中学受験】2021年度入試の時事問題対策 ここがねらわれる! 新型コロナウイルスに関するキーワード、トランプ政権、大統領制についての基礎知識など

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2021年度の中学入試で出題される可能性が高い世界の時事問題と勉強すべきポイントについて、「私立中高一貫校進学フェア オンライン」で配信されている文教大学の早川明夫先生の時事問題特別セミナーの内容からご紹介します。

この記事のポイント

2020年の最大ニュース「新型コロナウイルス」について「ウイルスとは何か」という観点から押さえておく

2021年度入試に向けてこれだけは押さえておきたい時事問題を世界編と日本編とに分けて、まず世界編からお伝えしたいと思います。
世界編と日本編、どちらにも共通する2020年の最も大きなニュースは、「新型コロナウイルス」の感染拡大の問題です。これは、多くの学校が取り上げると考えられます。

新型コロナウイルスのニュースを勉強するうえで、最初に理解しておきたいのは「ウイルスとは何か」ということです。
ウイルスは1万分の1mmくらいの大きさで、小学校で使っている光学顕微鏡では見ることができません。ウイルスは電子顕微鏡でないと確認できないほど小さいのです。
このウイルスや細菌が人間の体の中に入って引き起こされる病気を「感染症」と言います。
以前は「伝染病」「疫病」「流行病(はやりやまい)」といった言い方もされていましたが、今は畜産関係など特定の分野を除いて「感染症」で統一されています。

ウイルスというと、インフルエンザやノロウイルスなどが思い浮かぶように悪いイメージが強いかと思います。
実際、ラテン語でウイルスは「毒」という意味です。しかし、人間にとって有害なウイルスは実は極めて少なく、ウイルスによっては悪い細菌を食べてくれて人間が病気にかかるのを防ぐような、人間に役立つウイルスもあるようです。

ただ、今回の新型コロナウイルスは、特に感染力が強く人類にとって恐ろしいものであることは間違いありません。
入試では、社会科だけでなく理科においても「ウイルス」「細菌」について問われる可能性がありますので、ぜひ覚えておいてください。

新型コロナウイルスの世界的な流行状況やキーワード、国、都市の名前を知っておく

次に、この新型コロナウイルスが世界でどのように問題になり、対策が行われたかについても押さえておきましょう。
まず新型コロナウイルスが最初に発見された国と都市の名前はわかりますか。
中国の武漢市です。これは覚えておきましょう。
武漢市のウイルス性肺炎の患者から新型ウイルスが発見され、その後世界中に広がって世界的な流行となったわけです。この世界的な流行のことを「パンデミック」と言います。

「パンデミック」以外にも、新型コロナウイルスに関係してさまざまな言葉が新聞などで盛んに使われました。
「クラスター」「オーバーシュート」「ロックアウト」「ソーシャルディスタンス」「ロックダウン」「ステイホーム」「テレワーク」などがあります。

これらの言葉の意味を知らないと、新聞や本を読んでも意味がわからないということにもなりかねません。ぜひ一つひとつの用語の意味を調べて理解しておいてください。
「3密」も意味が聞かれるかもしれませんので、「密閉、密集、密接」と漢字で書けるようになっておきましょう。

また、新型コロナウイルスの対策に取り組んでいる国際連合の組織の名前はわかりますか。これは来年の入試では多くの学校で出題されると思いますので、必ず覚えておいてください。
「世界保健機関(WHO)」です。

この世界保健機関が、世界の感染症の予防や対策を行っているのです。新型コロナウイルスに感染して亡くなった人の数が最も多い国は、アメリカ(2020年10月末時点)であるということも覚えておきましょう。
感染者の多い国の特徴を見ると、どこも大国で指導者が新型コロナウイルスは大したことはないという見方をしている場合が多いようです。こうした特徴にも注意しておきましょう。

2020年度に起こった世界の重大な出来事は新聞やニュースなどでしっかり見ておく

新型コロナウイルス以外にも、2020年はさまざまな出来事がありました。
イギリスがEUから離脱しましたし、アメリカと中国の貿易戦争も続いています。アメリカではこれまでにトランプ政権がさまざまな国際的な組織や協定から離脱を宣言していますので、これらは整理しておくといいでしょう。

いくつか例を挙げると、「ユネスコ」「国連人権理事会」「TPP(環太平洋パートナーシップ)協定」「パリ協定」「中距離核戦力全廃条約」などがあります。

11月にはアメリカの大統領選挙もありました。だれが大統領に選ばれたかということと併せて、アメリカの大統領の任期が4年で2期8年までであるといったアメリカの大統領制についての基礎知識も勉強しておきましょう。

時事問題では、2020年内に起こった重大な出来事は、たとえ12月に起こったことであってもねらわれる可能性があります。12月末までに起こったことについては、新聞、テレビのニュースなどをしっかりと見て、時事問題で問われても臨めるようにしておいてください。

まとめ & 実践 TIPS

「新型コロナウイルス」の感染拡大の問題は、多くの学校が取り上げると考えられます。
ウイルスとは何か、世界でどのように問題になり、対策が行われたか、さらに新聞などで使われたさまざまなキーワードについても調べて理解しておいてください。
新型コロナウイルス以外にも、アメリカのトランプ政権が離脱した国際組織や協定、大統領制についての基礎知識などを整理しておくとともに、2020年12月末までに起こった出来事については、新聞、テレビのニュースなどで重大な出来事をしっかりと見ておきましょう。

プロフィール


早川明夫

社会科入試問題研究の第一人者。大学付属中高の教頭を経て、文教大学で社会科の教員養成にあたった。現在、文教大学地域連携センター講師。主な著書に『応用自在』『考える社会科地図』『総合資料日本史』『地図っておもしろい!』(監修・執筆)ほか多数。『ジュニアエラ』の総監修者。

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