高校生に人気の職業は「公務員」。ランキング4位「国家公務員」の給料や資格は?

高校生に、将来なりたい職業についてアンケートを実施しました。
この記事では、TOP10にランクインした一つ一つの職業について、仕事内容から将来性、そのための進路や適性まで、詳しい情報をお伝えしていきます。今回フォーカスするのは、第4位の「国家公務員」です!

この記事のポイント

高校生 なりたい職業ランキングTOP10

1位 地方公務員
2位 看護師
3位 保育士
4位 国家公務員
5位 一般事務
6位 ファッションデザイナー
7位 歌手・ミュージシャン
8位 ゲームクリエーター
9位 薬剤師
10位 技術系研究・技術者

意外に堅実な職業から、表現・クリエイティブ系の職業まで多彩なラインナップになっています。
高校生には、未来に向かって自分らしく、興味や関心を追いかけてもらいたいもの。そのためには、情報収集も欠かせませんよね。

国家公務員って、どんなオシゴト?

国民のためによりよい社会作りに貢献する

国家公務員は、省庁をはじめとした国の機関で働く公務員。日本の未来を思い描いて、国民1人ひとりの生活がよりよくなるように、さまざまな業務に取り組みます。財務省、法務省、外務省、経済産業省などの省庁や、裁判所、国会などの国家機関に所属して、国の公式行事や国民全体にかかわる仕事を行ったり、国有の山や林の調査に関わったり、皇居の整備を担ったりなど、職種も多々ありますが、その仕事内容はおおよそ次の4種類に分けられます。

(1)治安、外交、税金関係
(2)農業、工業、商業関係
(3)労働、厚生、社会福祉関係
(4)教育、文化関係

例えば、総合職採用試験を経て厚生労働省に入省した場合、児童保育や労働環境の改善について、制度や法律の改正案づくり、政策案のとりまとめなどを行います。一般職採用試験を経て、気象庁に技術職として入省した場合には、天候の観測や予測、地震の監視や震源の分析・確定など、物理学などの専門的知識を生かした仕事に取り組むことになります。
このように、国家公務員の仕事はおおまかに、行政の事務に関わる仕事と、技術的な仕事に分けることもできます。

いずれにせよ、どんな仕事に関わるかは、採用試験を受験する際に「試験区分」として選択することができます。どこに所属をしたとしても、国民のために国の予算を有効に運用し、暮らしやすい社会作りに貢献するのが国家公務員の使命です。

国家公務員の働き方って、どんな感じ?

予算編成期など、繁忙期には夜遅くまで働くことも

国家公務員は、中央の本省庁に勤務するのが一般的ですが、地方の出先機関などで働く場合もあります。勤務時間は基本的に1日7時間45分で、週休2日制となっています。が、予算編成期や国会会期中は夜遅くまで仕事が続くこともあります。特に、総合職で採用された場合には、かなりの激務となることもあるようです。

一方で、民間企業の手本になるべく、働き方にもさまざまな改革が起きています。例えば、セクシュアル・ハラスメント、パワー・ハラスメントをはじめとした、職場での嫌がらせの防止や、女性の活躍推進などです。実際にここ数年で、総合職における女性の採用率や管理職の割合は向上しています。そのほか、男性の育児休暇取得率が高い、フレックス制と呼ばれる柔軟な働き方ができるなど、注目すべき点も多々あります。
ただ、これはあくまで国家公務員全体として見た場合の話で、激務のためにこうした制度を利用しづらい省庁や部署、役職もあるようです。が、「働き方改革」の中で徐々に変化していく可能性もあると思われます。

国家公務員の給料って、どれくらい?

給料

・平均給与 41万940円/月
・年収 約676万円

※年収の計算方法:平均給与41万940円×12カ月+年間賞与4.45カ月分
※内閣官房内閣人事局「国家公務員の給与(平成31年版)」より
※行政職俸給表(1)に当てはまる職員の平均額。通勤手当等一部の手当は含まない ※平均年齢43.5歳

国家公務員の給料は役職や採用枠によって異なるため、上記は一例です。国家公務員行政職の月額平均は約41万円、ボーナスを含んだ平均年収は約676万円となっています。例えば、大学を出て総合職に採用された場合の初任給は約23万円です。平均と大きく離れていますが、これはまだ役職がついていない新人だから。昇進していくに連れて、少しずつ給料は上がっていく仕組みになっています。
近年は景気の向上が影響したためか、国家公務員の給料も年々少しずつ引き上げられている様子です。

国家公務員の将来性は?

厳しい現実もあるが人気の高い区分も

安定したイメージのある国家公務員ですが、国家財政のひっ迫により国家公務員の定員を減らす計画があるなど、以前に比べて厳しい状況となっています。しかし、変わらず人気の高い職種(試験区分)もあります。現在、日本では社会、経済、行政など各分野で大きな改革が進められているため、よりよい国作りをめざして、熱意をもって仕事に取り組める人材が今後いっそう求められていくでしょう。

また、定員を削減しようとする一方で、より優秀な人材を育み、公務員が働きやすい環境を整えるため、民間企業で進められている「働き方改革」を進めていこうとする動きもあります。その改革案はいくつかあり、在宅で働ける仕組みづくりや、個人の働き方に合わせた人員配置、業務の削減などが盛り込まれています。「激務」といわれることもある国家公務員の働き方も、今後はより時代に合った、柔軟なものに変わっていくかもしれません。

国家公務員に向いているのはどんなタイプ?適性は?

必要なのは、国の将来に貢献する高い志

国民全体のために仕事をするのが国家公務員なので、常に公正な視点を持ち、国や国民の役に立ちたいという奉仕の精神を人一倍備えたタイプが適しています。また、国の将来の動向にかかわる仕事でもあるため、グローバルな視野と柔軟な発想力も欠かせません。国の行政の第一線で活躍するには、使命感やリーダーシップも必要です。

国家公務員はただ事務仕事だけを行う職業ではありません。実際に、国家公務員の多くは、省内・庁内の他部署の職員、大臣、政治家、関係機関の職員など、たくさんの人々と関わり、会議や打ち合わせを行いながら仕事を進めています。そのため、立場の違う相手とうまくコミュニケーションする力や、他人に対して物事を論理的に説明する力も求められます。あわせて、書類作成などの地道な作業も行うため、コツコツ確実に仕事をこなす力も必要です。

続いて、国家公務員になるための資格やコースについて考えてみましょう。関連する職業もあわせてご紹介します。

国家公務員になるには、どうすればいいの?

必要な資格やなるためのコースは?

国家公務員になるには、まず国家公務員試験に合格しなくてはなりません。国家公務員試験は現在、総合職・一般職・専門職・経験者採用の四つの体系に分けて実施されており、一般職試験・専門職試験には「大学卒業程度」と「高校卒業程度」の二つの試験が設けられています。

さらに、専門職は、皇宮護衛官、法務省専門職員、財務専門官、国税専門官、食品衛生監視員、労働基準監督官、航空管制官など職種ごとに試験が分かれており、総合職や一般職も「行政」「人間科学」「工学」などと試験の区分が分かれています。区分によって試験科目や省庁への採用状況が変わってくるうえ、試験の仕組みがやや複雑なので、国家公務員を志望する場合は早めに試験の概要を整理しておくことが大切です。

ただし、試験に合格すれば必ず採用されるわけではありません。試験に合格すると、採用候補者名簿に名前が登載され、各省庁はその採用候補者の中から採用面接等を行い、採用者が決定されることになります。

一例ですが、2019年度の国家公務員総合職(大卒程度)は、全体で約1万5400人が受験し、最終合格者数は1145人、合格率は約7%でした。国家公務員試験は非常に難度が高いことで有名です。特に総合職はいわゆる「キャリア官僚」への道でもあるため、かなりの難関であるといえるでしょう。
とはいえ、国家公務員試験は試験区分が細かく分かれているので、特に有利な学部というのはありません。何を専攻しても国家公務員になれるチャンスはあるといえます。

国家公務員に関連する職業には、どんなものがあるの?

国家公務員に関連する職業は、公務員系の仕事の中から見つけることができます。例えば、以下のような職業です。

地方公務員/国際公務員/外交官/国税専門官/労働基準監督官  

国税専門官や労働基準監督官などは国家公務員ではありますが、特に専門性が高い職業といえます。そのほかにも、航空管制官や皇宮護衛官など、国家公務員の中にも特別な仕事や役割がいくつかあります。国家公務員に関心がある場合は、具体的にどのような省庁、職場で、どのような仕事を行いたいのかまず考えてみることが大切です。

まとめ & 実践 TIPS

高校生のなりたい職業4位の国家公務員は、省庁をはじめとした国の機関で働く公務員。日本の未来を見据えて、国民一人ひとりのためによりよい社会づくりに貢献するお仕事です。所属する機関によって仕事内容はさまざまですが、国の将来の動向にかかわる職種が多いため、グローバルな視野や柔軟な発想力、他者と協働するコミュニケーション能力などが求められます。加えて、事務作業もコツコツこなす地道な努力も不可欠です。よりよい国づくりをめざして、熱意をもって仕事に取り組める人材が今後いっそう求められる職業です。

「国家公務員になりたい!」と考えている高校生は、どんなところに魅力を感じているのでしょうか?この情報も手がかりのひとつにして、夢に向かって進み続けてくださいね!

出典:マナビジョン 職業情報
公務員系 国家公務員
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