高校生のなりたい職業第2位は、ますますニーズが高まる「看護師」。気になる年収や必要な資格は?

高校生 なりたい職業ランキングTOP10

1位 地方公務員
2位 看護師
3位 保育士
4位 国家公務員
5位 一般事務
6位 ファッションデザイナー
7位 歌手・ミュージシャン
8位 ゲームクリエーター
9位 薬剤師
10位 技術系研究・技術者

意外に堅実な職業から、表現・クリエイティブ系の職業まで多彩なラインナップになっています。
高校生には、未来に向かって自分らしく、興味や関心を追いかけてもらいたいもの。そのためには、情報収集も欠かせませんよね。

看護師って、どんなオシゴト?

医師に治療を助け、人々の健康を守る

看護師の主な仕事は、病院や診療所などで医師の診察や手術などを手助けして、病人やけが人などの体調の回復に努めることです。勤務先は病院、診療所以外にも、社会福祉施設、訪問看護ステーション、保健所など広範囲にわたります。その勤務先にによって、仕事内容も異なっています。

大病院の看護師は…

病棟、外来、手術室といった具合に担当が分かれており、業務内容もそれぞれ異なっています。
病棟と外来の担当は、医師の診察の補助、カルテの整理や患者の検温などを行います。加えて、入院患者の洗面、入浴、排せつ、食事などの手助けもします。
手術室の担当は、手術の準備を整え、手術中は執刀医に必要な器具を手渡したり、患者の容体を見守ったりします。

有料老人ホームなど福祉施設の看護師は…

主に入居者の健康管理・健康相談を行います。医師の診察の補助や、カルテ・健康診断の管理など、病院と同じような内容です。また、入居者に配る薬や残った薬、服薬の相談など、施設内の薬に関する管理を任されることや、入居者の健康の相談に乗ることも多いようです。
現在では、医療現場での「チーム医療」にならって、福祉施設でも「チームケア」が進められており、医師や薬剤師、介護スタッフ、リハビリスタッフと協力する姿勢も欠かせません。

保健所の看護師は…

仕事内容は福祉施設で働く看護師とやや似ています。施設への来訪者の健康相談や予防接種などを医師と協力して行うことが多いようです。

では、実際に看護師になった先輩のリアルな声を聞いてみましょう!

看護師のリアル、聞かせて先輩! 仕事内容Q&A

Q. 勤務先によって仕事内容は変わりますか?

A. もちろん変わります。基本的に看護師の仕事は、医師のサポートと患者さんの看護になりますが、まず勤め先が大きな病院なのか、入院設備のない小さな病院なのか、診療所なのか、それ以外の施設なのかで異なります。

大病院では外来看護師、病棟看護師、オペ室看護師、ICU看護師とで仕事内容が分かれています。私は中規模の病院の外科病棟勤務なので、担当する患者さんのバイタルチェック、入浴や排せつの手伝い、点滴や内服薬の管理が主な仕事で、術前の準備や術後の管理も行います。人間の生死にかかわる現場は精神的なタフさも求められますので、自信のない人は、耳鼻咽喉科や皮膚科など、比較的お亡くなりになる患者さんが少ない科を選ぶといいかもしれません。
(25歳・女性・看護師歴3年目)

病気やケガを抱えている人々のいちばん近くでサポートを行うということは、人の命に関わるということ。リアルな声から、その責任の重さを感じます。

看護師の働き方って、どんな感じ?

患者に対応するため、24時間体制をとる職場もある

看護師の多くは、総合病院や個人医院、診療所で働いています。その労働条件は厳しく、特に病棟担当の看護師は、24時間体制で入院患者に対応しなければなりません。そのため、夜勤や休日出勤を含む、交代制の勤務形態が採られている場合が多いようです。従来は女性の多い職場だったが、近年は男性も増加しています。

看護師のシフト制には2交代制と3交代制があります。
2交代制のシフトは日勤と夜勤の2種類。日勤は朝から夕方まで、夜勤は夕方から朝まで働きます。3交代制に比べて勤務時間が長い分、休みを取りやすいのが特徴です。
3交代制は日勤、準夜勤、夜勤のシフトがあり、2交代制より勤務時間は短くなります。ただし、日勤が終わってすぐに夜勤に入るなど、働き方も休み方も変則的になりやすい様子。どちらの場合も多忙になりがちなため、自分自身で働き方のリズムをコントロールして、体調を管理していくことが大切です。

続いて、リアルな声を聞いてみましょう!

看護師のリアル、聞かせて先輩! 勤務スケジュールQ&A

Q.勤務のスケジュールを教えてください。

A. 入院設備のない診療所などは、朝8時~17時といったスケジュールだと思いますが、私の勤務先は「日勤」、「準夜勤」、「夜勤」の3交替制。私個人は月曜が「日勤」、火曜の深夜から水曜の朝にかけて「夜勤」、木曜に「日勤」のようなスケジュールのときが肉体的に一番きつく感じます。違う病院の友達は、3連続「夜勤」を経験したこともあるそうです。
(29歳・女性・看護師歴8年目)

やはりハードな仕事ぶりが伺えますね。よりよいケアを提供するためには、自分自身の体調管理をすることも大切です。働き方も上手にコントロールしていくことが大切ですね。

看護師の給料って、どれくらい?

給料

・平均給与 33万1900円/月
・年収 約480万円

※年収の計算方法:きまって支給する現金給与額(33万1900円)×12カ月+年間賞与その他特別給与額(81万6500円)
※厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」より
※10人以上の規模の事業所で働く看護師の給与月額男女計(平均年齢:39.3歳、勤続年数:8.2年、所定内実労働時間数:158時間、超過実労働時間数:7時間)

男女計の平均年収は約480万円です。多くの看護師の給与形態は「基本給+時間外(残業)手当+各種手当」となっており、特に各種手当が手厚いことが多いようです。例えば独特の手当として、「オンコール手当」が挙げられます。緊急時の招集にすぐに応えられるよう、自宅で待機しておくのが「オンコール体制」で、その負担に対する手当です。そのほか、手術室看護師など、病院内の特定の科の看護師については危険手当が支給されることもあります。

看護師の将来性は?

高齢化の進行で、ますますニーズが高まっている

少子高齢化の進行、医療技術の進歩などに伴って、看護師のニーズは高まっています。加えて、地域の訪問看護や福祉施設など、活躍の場は広がりつつあります。
また、中小病院や地方の病院では看護師が不足気味のところが多く、地域格差の是正や看護の質の向上が急務となっています。今後は高齢者看護においてもさらなる活躍が期待されています。

看護を取り巻く環境の変化に合わせて、看護師の働き方にも変化が生じています。人手不足に加え、医療に関わるプレッシャーや夜勤の負担もあって、看護師のハードな働き方は長年問題視されてきました。今後は夜勤の人員確保や時間外労働の削減など、看護師がよりよく働いていける環境の整備が進められていく見込みです。既に、出産などで離職した看護師の復帰を助けたり、現役の看護師の相談に乗ったりと、看護師をサポートするための施設「ナースセンター」が各都道府県に設置されつつあります。

看護師に向いているのはどんなタイプ?適性は?

適切に対処できる冷静さと、患者の心のよりどころとなる誠実さが必要

看護師には、まず患者の症状を正確に観察し、緊急時には、適切に対処する医学的知識・技術、冷静さや機敏さが求められます。もちろん、患者へのいたわりや思いやりの気持ちも欠かせません。

入院患者の多くは、将来への不安で精神的に落ち込みやすい状態にあります。そうした患者を理解し励ますためには、誠実な態度で、患者から信頼されることが何より大切です。そのためには、コミュニケーション能力も必要です。近年では「チーム医療」という考え方が重視されるようになっており、ただ医師の指示を聞くだけでなく、積極的に報告や相談を行い、医師をはじめとしたほかの医療従事者と協力しながらケアを行うことが求められています。コミュニケーション能力に加えて、チームへの貢献意識は不可欠であるといえるでしょう。
また、看護師の仕事は交代制であり、日勤と夜勤を繰り返すこともあるハードなものです。命を扱うという仕事柄もあり、精神的にも肉体的にも、タフであることが求められます。

では、それを支えるやりがいはどんなところにあるのでしょうか?先輩のリアルな声を聞いてみましょう!

看護師のリアル、聞かせて先輩! 仕事のやりがいQ&A

Q.どんな時にやりがいを感じますか?

A. 呼吸器をつけて生死の境をさまよっていた患者さんが無事に回復して、きちんと自分の足で歩いて退院していく姿を見ると本当に感動しますよ。それと、自分が担当していた患者さんが退院後に顔を見せにきてくれた際に、私の方から「もううち(病院)に来なくていいようにしてくださいね(笑)」と談笑できる瞬間はうれしいです。
一般的な接客業などとは違って、リピーターにならないことが一番幸せなわけですからね。
(25歳・女性・看護師歴3年目)

肉体的にも精神的にもハードであるにせよ、ほかでは得られない感動もある仕事のようですね!

続いて、看護師になるための資格やコースについて考えてみましょう。関連する職業もあわせてご紹介します。

看護師になるには、どうすればいいの?

必要な資格やなるためのコースは?

看護師になるには、「看護師」資格が必要です。そのためには、看護師国家試験に合格しなくてはなりません。その受験資格は、大学や3年制短大の看護系学科、または病院や大学の医学部に付属する3年制看護学校などを卒業すると得られます。大学や4年制専門学校の中には、看護師と保健師・助産師のカリキュラムを統合して学べるところもあり、卒業時に保健師・助産師の国家試験受験資格も得ることができます(ただし、保健師・助産師になるためには、看護師国家試験にも合格している必要があります)。
2019年の国家試験では、受験者6万3,603人、合格者5万6,767人、合格率は89.3%でした。国家試験の合格率は例年9割前後で、ほかの国家試験に比べると比較的高い割合を保っています。
近年では、看護のニーズの高まりに応じて、看護師を養成する大学・学部は増えています。

看護師のリアル、聞かせて先輩! 1年目からキャリアアップまでのあれこれQ&A

Q. 看護師1年目って、どんなことをするんですか?

A. 今は多くの病院で先輩看護師が「プリセプター」として、一からすべてマンツーマン指導してくれます。
私の病院も「プリセプター」制度があって、付きっきりで教育してもらえたので、最初の1年間は先輩の後について、ひたすら教えてもらう日々でした。学生時代に習った知識だけでは太刀打ちできず、1年目は先輩に毎日5回は叱られて無力感に打ちのめされました。
学生時代の臨床実習と違って、いくつもの仕事を同時並行でやらなければならないのが、とにかく大変でした。
(25歳・女性・看護師歴3年目)

Q. 看護師として一人前になるには、何年くらいかかるのでしょうか?

A. 1年目でひたすら叩き込まれて、2年目でその内容を自分の“血肉”に変えていくという感じですね。2年目で大きなオペの補助も自分一人で担当できるようになったり、呼吸器の管理もできるようになったり…。
今でも一人前になれたとは思っていないですが、うちの病院では3年目からは自分が「プリセプター」として新人を教える側になりますので、私も今では指導する立場です。
(25歳・女性・看護師歴3年目)

Q.病院内ではどのように“肩書き”が上がっていくんですか?

A. 私の勤める病院の場合は副主任、主任、副師長、師長、副部長、部長と出世していきます。師長さんはその病棟のトップ。部長がその病院の看護師のトップです。基本的に師長も部長も看護師であればだれにでもめざせます。
(29歳・女性・看護師歴8年目)

Q.キャリアアップとしてめざせる、さらに高度な資格はどのようなものがあるのでしょうか?

A. “救急看護”、“集中ケア”、“感染管理”など、臨床現場で役立つ高い看護技術を持ったスペシャリスト「認定看護師」と、“がん看護”、“精神看護”、“老人看護”などの分野において患者さんの看護にあたるスペシャリスト「専門看護師」があります。師長などの管理職をめざすなら、これらの資格はもちろん強みになりますよ。
(29歳・女性・看護師歴8年目)

看護師になってからも、キャリアアップをめざして資格取得をすることもあるようですね。その資格について、さらに詳しくお伝えしましょう。

キャリアアップをめざせる資格

・認定看護師

高い水準の技能・知識を持っていることを認められた看護師のこと。5年以上の実務経験を持ち、日本看護協会が認める養成課程を修めたうえで、認定審査に合格することで資格を得られます。全国で約2万人が認定看護師として活躍しています。

・専門看護師

認定看護師同様、日本看護協会に認められた資格。専門性の高い看護師として、臨床現場でのケアはもちろん、看護師やほかの医療職の相談に乗ったり、病院と訪問看護ステーションなどほかの看護施設との橋渡しを行ったりと、幅広い活動を行います。そのほか、大学などで看護の研究や教育を行うこともあります。資格の取得には実務経験5年以上、看護系大学院の修士課程修了、認定審査の合格が必要です。

看護師に関連する職業には、どんなものがあるの?

医師/歯科医師/保健師/薬剤師/理学療法士/臨床検査技師/診療放射線技師/作業療法士/細胞検査士/視能訓練士/はり師・きゅう師/音楽療法士/臨床工学技士/歯科技工士/歯科衛生士/薬品メーカー勤務/義肢装具士/柔道整復師/あん摩マッサージ指圧師/診療情報管理士  

看護師に関連する職業は多岐にわたりますが、そのほとんどが医療に携わる職業です。なかでも医師や理学療法士、臨床検査技師などは、実際の医療現場でも一緒に働くことが多く、強い関連のある職業です。また、保健師と助産師はともに看護師の国家資格が必須であり、業務内容も重なり合う職業です。

なお、保健師と助産師の仕事内容と資格については、以下のようになっています。

・保健師

保健所や保健センターで、病気の予防や啓発のために働くのが保健師。看護師との業務と関連が深く、取得には看護師の資格が必要です。看護師・保健師の資格を両方取得できる大学や専門学校を卒業するか、看護師の国家資格合格後、改めて保健師養成課程のある大学等を卒業することで受験資格を得ることができます。

・助産師

出産の手助けをする職業。保健師同様、看護師の国家資格に合格することが資格取得の条件となっており、看護師や保健師と同時に資格取得をねらえる大学等があります。

看護師をめざす人も迷っている人も、関係の深い医療系の職業について調べ、看護師や医療への理解を深めておくのがよさそうです。

まとめ & 実践 TIPS

高校生のなりたい職業2位の看護師は、医師の治療を助け、人々の健康を守るお仕事です。病院や診療所以外にも、社会福祉施設、訪問看護ステーション、保健所とその勤務先はさまざまで、勤務先によって担当する仕事も異なるようです。また、患者に対応するにあたっては、精神的にも肉体的にもタフであることが求められたり、勤務が不規則になったりと、たいへんな面もありますが、その分、大きなやりがいを感じることも。常に適切な対処ができるだけの知識や冷静さとともに、患者の心のよりどころとなるあたたかさや誠実さが必要とされる職業です。

「看護師になりたい!」と考えている高校生は、どんなところに魅力を感じているのでしょうか?この情報も手がかりのひとつにして、夢に向かって進み続けてくださいね!


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出典:マナビジョン 職業情報 医療・看護系 看護師
https://manabi.benesse.ne.jp/shokugaku/job/list/167/index.html

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