秋からの四大模試はどう活用する? 正答率50%以上の問題は必ずクリアを努力目標に【中学受験】

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中学受験を控えた6年生にとって、模試は偏差値を確認し、志望校を検討する大事な機会です。ただし、中学受験の場合、四大模試ごとに偏差値や強みのある学校群が異なっています。複数の模試をどのように活用していけばよいか、森上教育研究所がお伝えします。

異なる模試を受験することで、学力の見定めとともに幅広い学校選びを

ご存知のかたも多いと思いますが、中学受験で四大模試といわれる四谷大塚、日能研、SAPIX、首都圏模試では、それぞれ集まる受験生の層の違いによって、お子さんの偏差値が高く出る場合、低く出る場合があります。いずれの模試も系列の塾がありますので、その塾で多くの受験生が志望し、合格実績を持っている学校についてはデータ数が多く、より正確な偏差値が出ることになります。したがって、模試を受ける場合は、通われている塾の模試に加えて、志望校の合格実績を多く持っている塾が開催している模試も受験し、お子さんの学力を確認しておくことが大事です。

また、塾によって非常に多くの志望者がいる学校とあまりいない学校とがあり、学校の評価も異なっているので、ある模試では偏差値が高い学校も、他の模試では偏差値が低く出る場合があります。そのため、いつも受けている模試とは異なる模試を受けてみると、これまで全く考えていなかった学校がお子さんの学力に合った学校として浮上して来る場合もあります。したがって、なるべく一つの塾の見方だけに偏らず広く志望校を検討するためには、大手の模試は3回のうち、1、2回は異なる模試を受けてみることをぜひおすすめします。

会場模試が開催されない場合も、正答率を軸に学力アップ

今年は四大模試のうち首都圏模試は、9月時点ではまだ会場模試を行っておらず、自宅受験のため例年の6割しか受験者が集まっていません。また、四谷大塚、日能研、SAPIXの模試の状況を見ると、やはり休校による授業の遅れの影響もあって難関校志望者が減っています。こうしたコロナウイルスの影響が、今後どのように推移するか10月以降の模試の結果を注意して見ていく必要があると思います。

ただ、こうした先が読めない状況でもぜひやっておきたいのは、模試の正答率50%以上の問題を必ず解けるようにしていくことです。ほとんどの学校では、正答率50%以上の問題を正解できれば合格点が取れるように入試問題を設定しています。例年通りに模試を受けることが難しかったり、偏差値の信頼度に不安があったりする場合でも、正答率はどの模試でも確認できます。さらに過去の模試も塾に行けばありますから、正答率50%以上の問題をクリアすることを努力の目標として、模試をうまく活用していってください。

まとめ & 実践 TIPS

通われている塾の模試に加えて、志望校の合格実績を多く持つ塾が開催する模試も受験しておくこと、そして、異なる模試を受けてこれまで考えていなかった学校も志望校として検討することが大事です。なるべく大手の模試は3回のうち、1、2回は異なる模試を受けてみることをお勧めします。また、今年はコロナウイルスの影響により、先が読めない状況が続いていますので、模試の正答率50%以上の問題を必ず解けるようにしていくことを努力の目標として、模試をうまく活用していってください。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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