中学受験に向けた自主学習、取り組みのポイント 学校再開後の6~7月【中学受験】
中学受験を目指す小学6年生にとって1学期は、例年であれば塾で算数、国語の学習にさらに力を入れる時期です。しかし、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、塾もこれまで通りの授業に戻るにはまだ時間がかかると考えられます。この大切な時期にどのように自主学習を進めておくべきなのか、森上教育研究所がお伝えします。
オンライン授業の達成度は普段の60〜80%
緊急事態宣言下の休校中も、一部の塾ではオンライン授業が行われていました。しかし、いくら双方向授業といっても画面越しでの授業では、どうしても対面授業に比べてお子さんの理解度や納得度は先生に伝わりづらくなってしまいます。したがって、オンライン授業の達成度は普段の授業の60〜80%と考えたほうがよいでしょう。このため2021年度入試では、合格最低点が従来と比較してかなり落ちるのではないかと予想しています。
休校の影響は全員が受けますので、ある意味これはしかたがないと言えます。しかしだからといって勉強の手を緩めていいわけではありません。こういう年だからこそ、入試では「基礎がしっかりできているかどうか」が厳しく問われると考えて、基礎基本に特に力を入れるべきでしょう。
不得意部分を残さないことを念頭に、基礎基本にしっかり取り組む
では、自主学習で基礎基本を徹底するには、どうすればよいでしょうか。それは、塾のテキストには「絶対これは大事」という例題がいくつか必ず出ていますので、それを着実にこなしていくことです。取り組んでみてうまくできなかった場合は、そのままにせず何度も取り組むことで、不得意な部分を残さないようにすることが大切です。
得意な科目であれば発展的な問題に取り組むのもよいと思いますが、自主学習で発展学習まで行うのは小学生には難しいことがほとんどです。まずは多くを求めず、基礎基本を着実に理解する、苦手なところをなるべく少なくしていくということを目標にするほうが、この時期はうまくいきます。
また、そろそろ第1志望校も決まるころなので、この時期に過去問にも取り組んでおくべきと考えるかたもいらっしゃるかもしれません。しかし1学期の時点では、まだ過去問に取り組むのは難しいでしょう。夏休みに初めて過去問に取り組んでなんとか解けるかどうかというのが一般的です。不安の大きい時期ではありますが今は心配しすぎず、基礎をしっかりと積み上げていくことをおすすめします。
(著者:森上教育研究所)
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