中学3年生が自宅学習を進める上でのポイントとは?【高校受験】

新型コロナウイルス感染症により、全国の多くの学校で休校措置がとられています。長い在宅期間が続き、特に高校受験を控えた中学3年生やその保護者のかたの不安は大きくなっているかもしれません。そこで、今回は受験を見据えた自宅学習をどう進めたらよいのかお伝えします。

今こそ1、2年生の苦手克服の時間に

休校中、どのような学習をしたらよいか迷うご家庭も少なくないと思います。中学3年生の場合は、1年生や2年生の特に苦手な教科や単元、分野の復習に力を入れるとよいでしょう。

苦手な教科や単元を見極める一つの手法として、模試の活用があります。模試は、例年ほとんどの中学3年生が自分の弱点を探るうえで使っています。今年は、塾などで行われる模試が見送りとなっているので、自宅受験ができるものを選ぶとよいでしょう。
進研ゼミにも自宅受験可能な「合格可能性判定模試」がありますし、そのほかにも家にいながら受験可能な模試があります。模試結果を振り返り、克服すべき自分の弱点を正確に把握しましょう。

休校明けは授業進度が速まり課題も増加する

今年は、1、2年生の苦手分野の復習に特に早めに着手しなければいけません。なかには、「受験が差し迫ってからまとめて振り返ればよい」と考えているかたもいるかもしれませんね。しかし、長引いた休校措置の影響により、今から復習をスタートしなければ、弱点克服をできないまま入試を迎えてしまう危険性があるのです。

ここで少し、学校が再開したあとの状況を予測してみましょう。
ある中学校の先生がおっしゃっていましたが、休校期間が長引いたことで、朝起きられない子が増えています。全体的に夜型にシフトしてしまっているのです。そのため、学校が再開した当初は、規則正しい生活に体を慣らすことで精いっぱいになるでしょう。朝起きて、ご飯を食べて、学校へ行く。そのリズムの立て直しに時間が取られてしまうのです。

そして、6月に学校が再開した場合、前年度の3月と今年度1学期の4月・5月の2か月分の計3か月分の授業を取り戻すべく、学校の授業の進度が速まり、宿題も増えることも考えられるのです。さらには、土曜日や長期休みにも授業が行われる可能性があります。

学校再開以降、中学生は大変忙しい状況になり、自由に使える学習時間を確保しにくくなることが予測されます。そのため、今から計画的に1、2年生の復習を進めておく必要があるのです。

中1・中2の復習をする時間が取れない可能性も

当たり前の話ですが、公立・私立問わず高校入試は、中学1年生から3年生までの学習内容が出題範囲となります。一般的には、1年生や2年生の学習内容は受験が迫った秋から冬頃に、新たに学ぶ内容と並行しながら復習していくことになります。
しかし、現中学3年生は学校での学習期間がどうしても短くなります。そのため、3年生が3年生として学ばなければならない授業内容をこなすことで手いっぱいになってしまい、1、2年生の復習をする受験対策期間が十分に確保できなくなる可能性が高いのです。

そのため、この5月、6月というタイミングで中学1年生2年生で積み残している苦手な分野を復習しておくことがとても重要なのです。

プロフィール


浅野剛

元大手進学塾高校入試担当部長、入試情報統括を歴任。30年以上にわたって受験指導を行い、多数の生徒を志望校に合格させてきた高校受験のエキスパート。現在は、中学生・保護者向けオンラインセミナーの講演をはじめ、中学校での進路講演なども担当。

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