模試が中止で力が測れない!受験する中学校はどうやって検討していく?【中学受験】

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中学受験塾などで実施予定だった模試の中止が相次いでいます。自宅で受験できる場合もありますが、公正な状況で実施されていない模試では判定結果が出ないこともあります。
本来なら、中学受験を控えた小学6年生は、模試で力を測りながら第1志望校合格に向けた受験対策に取り組み、模試の結果も参考に併願校を検討していく時期ですが、例年とは違う状況に、どう準備を進めていけばよいか戸惑っていらっしゃるご家庭も多いと思います。
受験生のお子さまが模試を受けられない状況のなかで、受験する中学校をどう検討していけばよいか、森上教育研究所がお伝えします。

第1志望校の過去問を時間制限なしで解いて力を試す

模試が実施されないと、お子さま個人の偏差値がわからないのはもちろんですが、模試を実施する中学受験塾側でも2021年度入試の学校ごとの偏差値が算出できない可能性があります。
模試で力が測れず、志望校の偏差値もわからないとき、お子さまの第1志望校が決まっている場合は、自宅でお子さまにその中学校の過去問を解かせてみてください。
6年生の春~夏の時期に過去問を解く場合は、試験の制限時間は気にせず、お子さま本人の納得がいくまで取り組ませるのがよいでしょう。もし、本来の試験時間の倍の時間がかかったとしても、長い時間、難しい過去問に集中して取り組めたことをほめてあげてください。
逆に、まだ歯が立たない問題ばかりで、時間をかけても解けそうにない状況であれば、短時間で切り上げてもかまいません。

春~夏の時期なら過去問で合格点の50%の正答率を目標にする

過去問の答案を保護者が採点してみて、合格点の50%程度の正答率がとれていれば、その中学校を志望校として受験対策をこのまま進めていく判断をしてよいでしょう。保護者のかたは50%で大丈夫かしら?と思われるかもしれませんが、今の時期はお子さまが勉強へのモチベーションを保っていくことが大事ですから、あまり厳しく考えず、少し甘目でもよいのです。

志望校が共学校なら男子は国語に注意

過去問に取り組む際に、男子校、女子校を志望する場合は、性差による教科の得意不得意を考慮する必要はありませんが、志望校が共学校の場合は注意が必要です。
一般的に、国語については、男子は苦手で、女子は得意な傾向があります。また、算数についてはその逆で、男子は得意で、女子は苦手な傾向があります。
男女関係なく総合点の上位から合格者を決める共学校を受験する場合、国語では差をつけにくいこともあり、男子は算数で高得点を取れるようにしておかないと、合格が厳しくなる場合があります。
志望校が共学校の場合は、お子さまの得意不得意や、過去の入試結果も参考にして、教科ごとに目標とする得点や正答率を調整してください。

過去の模試の問題と解答を入手して取り組む

中学受験塾に通われているお子さまは、塾に相談すれば、過去の模試の問題や平均点などの情報をいただける場合があります。
お子さまに自宅で過去の模試に取り組ませ、保護者が採点して、お子さまの点数とその模試の平均点などを比較すれば、現在のお子さまのおおよその力を推測することができます。
お子さまのやる気次第ではありますが、できれば模試は1回分ではなく、数回分に取り組むと、たとえ会場で模試を受けられなくても、現在のだいたいの力を測ることができ、実戦力を身につけていくことにも役立ちます。

お子さまが受験勉強へのモチベーションを保てるよう、自信を持たせる

まだ小学6年生のお子さまにとって、小学校や塾が休校で、自宅で受験勉強を進めなくてはいけない今の状況は、とても大変だと思います。
過去問や過去の模試は、今の時期のお子さまにとっては、まだ解くことが難しい問題がほとんどです。
自宅で過去問や模試に取り組む場合は、お子さまが勉強へのモチベーションを失ってしまわないよう、もし採点結果が悪かったとしても、今の時期は、親子ともあまり気にしないようにしましょう。
保護者のかたは、このような状況で、何とかがんばっているお子さまに、ぜひ自信を持たせる言葉をかけてあげてください。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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