2020年私立中学受験者動向を詳しくお届け!【中学受験】

2020年2月19日、東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷私学会館で森上教育研究所が主催する「2020年入試 首都圏中学入試の結果と分析」セミナーが行われました。
今回は、セミナーで大手塾から発表された今年の中学入試の動向を詳しくお伝えします。次年度以降中学受験を考えているお子さんを持つ保護者のかたはぜひ参考にしてみてください。

男子校も午後入試が人気、今年は成績上位者でも厳しい受験に

まず、男子校を中心に一部の共学校の入試結果からです。SAPIX広報企画部の広野雅明さんが入試日別の分析を行いました。

<1月校>
注目なのが、大宮開成です。SAPIXでの合格者の偏差値を見ると、昨年は偏差値30台であっても不合格者がほとんどいませんでしたが、今年は偏差値40台前半でもかなり苦戦した様子です。実際に1月校では、栄東や開智が難化したことから、大宮開成に受験者が集まり、ここもかなり厳しい戦いとなりました。

<2月1日午前>
昨年の午後入試の実施をきっかけに、受験者数が増えた巣鴨ですが、今年は1日の午前入試でも受験者数を伸ばしました。巣鴨の合格者の偏差値分布を見ると、1日の午前は昨年学力的に厳しい受験生も合格となりましたが今年はまったく様子が違い、かなり学力の高い受験生でないと入学できなくなりました。午後の算数選抜も、今年、昨年に輪をかけて難しくなりました。

<2月2日午前>
やはり注目は、1日午後の算数特選を行った世田谷学園です。偏差値を見ても、昨年に比べて上位にシフトしているということがわかります。さらに午後入試をきっかけに志望する受験生が増えたことにより、2日午前の入試も影響が出て、上位にシフトする結果となりました。

<2月3日午前>
2日から入試日を移した青山学院は、男子では受験者数が増加となりました。他に、成城も増加し、合格者が上位層にシフトしましたが、これは暁星が2日と3日の午後に入試日を移動した影響があったと想定されます。

<2月午後入試>
巣鴨・暁星・都市大等々力は増加、世田谷学園・広尾学園は若干減少したものの入試が易しくなったという感触はまったくなく、かなり上位にシフトした印象です。

付属校は高止まり、共学校人気の一方で伝統的な女子校も復調

続いて、女子校を中心に一部の共学校の入試結果からです。早稲田アカデミー中学受験部の蛭田洋介さんによる入試日別の分析です。

<1月校>
浦和明の星女子と淑徳与野は受験生が大幅に増加。また、1月校では渋谷教育学園幕張が合格者を130名ほど減らすいわゆる「渋幕ショック」がありましたが、結果としては繰り上げも起こらず終わりました。

<2月1日午前>
吉祥女子、桜蔭、雙葉などが増加したほかに、今年特に大きく伸びたのが共立女子でした。こちらは、2月1日午前のみならず、2月2日午前、2月3日の合科の入試も全て大幅増となりました。
また、付属の学校については例年の人気から高止まりしている傾向にありますが、それを象徴するように、立教女学院や学習院女子も昨年とほぼ倍率は変わりませんでした。

<2月1日午後>
受験者が大幅に増えたのが山脇学園の1科午後入試。1日の午後に一教科入試を実施する学校はたくさんありますが、山脇学園は国語と算数の選択ができ、中でも国語を選択した受験生が400名以上いたということなので、国語が得意な女子の受験生からの人気が集中したということがいえるでしょう。

<2月2日午前・午後>
2月2日は、恵泉や白百合といった伝統的な女子校の倍率が増加。女子校不人気と言われる時期もありましたが、学校の中身が評価されている学校は人気を集めています。
また、立教大学への推薦枠を多く持つ香蘭が引き続き注目を浴びており、今年も数多くの受験者が集まりました。

<2月3日午前・午後>
2月3日の午前は、東洋英和が入試の日程を2日から3日に変更したことから、同じくらいの偏差値で従来なら鷗友を受験する受験生が東洋英和に流れた可能性があります。

<2月4日以降>
ここ数年大激戦の様相を呈している4日、5日の入試ですが、吉祥女子においては、実質倍率10倍の非常に狭き門となりました。吉祥女子は、今年は2月1日、2日、4日と3回実施していた入試を、来年は2月1日、2日の2回にすることが発表されたため、来年も引き続き注目を集めそうです。

プロフィール

森上展安

森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

おすすめトピックス

子育て・教育Q&A