【高校受験】第1志望の入試日まで、あと何日?優先順位のつけかたと保護者のサポート法

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入試本番が近づいてくると、緊張や不安で集中して勉強できないという受験生も多いようです。そんなときこそ、優先順位を冷静に見極めながら対策を進めていくことが大切です。
進研ゼミ高校受験総合情報センター長の浅野剛が、不安な要素を一つずつつぶし、着実に自信をつけていく勉強法のポイントについてお話しします。

この記事のポイント

まずは「可処分時間」を知ること

冬休みが明けると、どうしても「入試直前!」という緊張感が増してくるものですが、実際は入試まであと何日あるのでしょうか?
入試直前の学習計画を立てるためには、まずは第1志望校の入試日まで、実際に勉強に使える日があと何日あるか、つまり「可処分時間」を正確につかむことが大切です。

可処分時間を割り出す方法

推薦入試の準備や受験日などで勉強に使えない日はあらかじめ除き、体調を崩す可能性なども考えて、余裕をもって可処分時間を割り出すとよいですね。
「入試が2月なら1月いっぱい」「入試が3月なら2月いっぱい」までに仕上げるつもりで、直前計画を立てるのがおすすめです。

可処分時間内でやることの優先順位は?

そのうえで、模試の成績などを参考に、やるべきことの優先順位をつけていきます。
「数学の空間図形」とか「社会の近・現代の歴史」など、点数を取れていない単元や分野から順に、課題をリストアップしていくのです。

可処分時間と課題が具体的に見えてくると、それだけで不安はかなり解消されます。

「週次計画」「1日完結型学習」で先の見えない不安を解消

ここで注意したいのは、目標を「1か月後」「入試日まで」などと遠くに置かないことです。「1か月後までにやるべき課題が100個」などと言われれば、大人でも達成は無理な気がしますが、「毎週25個」「1日あたり3~4個」とブレークダウンしていけば、負担感はかなり軽減されるはずです。

直前期は1週間単位の計画が有効

目標が遠大すぎると、どういうプロセスを刻んでいけばゴールを達成できるかわからないという「先の見えない不安」にとらわれてしまう。それは受験生もまったく同じです。特に直前期は、1週間単位の短期計画が有効です。

1週間の計画をもとに1日の学習計画を立てる

「今週やるべきこと」がわかり、「今日は、数学の三平方の定理と、英語の現在完了と、社会の暗記を少し、その3つだな」というふうに、その日やるべきことが見えてくる。
自分で決めた「やるべきこと」をちゃんとやり切って、1日を終える。そんな「1日完結型学習」を積み重ねていくことは、確実な自信につながります。

判断がつかないなら、迷わず休む!

とはいえ、勉強が計画通り進まないことは当然あります。やりきれなかった分は翌日に回すのか、週末にまとめてやるのか。そこを「自分で判断する」ことが非常に大切なのですが、子どもにはなかなか難しいところです。

休んでいるはずなのに休んでいない?

たとえば風邪を引いて調子が悪いときはどうするのか。きりの良いところまで勉強するのもいいし、何もしないで寝るのもいい。その日、無理に勉強して効率の悪い時間を過ごすより、「今日は早く休んで、明日元気に勉強する」ことを選ぶのは、決して悪い判断ではないのです。
ところが、多くの子どもはまじめですから「寝込んじゃったら、みんなが勉強しているのに、自分だけすごく遅れてしまう」と不安や罪悪感が湧いて、なかなか「休む」判断ができません。だからといって勉強がはかどるわけもなく、何時間も布団をかぶって悩んでいたりします。

「大丈夫だよ」という声かけを

そんなときは、ぜひ保護者のかたが「悩んでるくらいなら寝ちゃったほうがいいよ」「元気になってからまたやればいい。大丈夫だよ」と積極的に言ってあげてください。

思い悩んで勉強が進まない、判断がつかないほど疲れているときは「とにかく休む」が正しい判断だと思います。

「やり切った」日々が、自信につながる

繰り返しになりますが、自分でやるべき課題を精査し、それをやりとげられたという事実は、そのまま自信につながります。
毎日漠然とした不安を抱えつつ、なんとなく勉強するのではなく、自分で決めた「やるべきこと」を、一日一日完結させていく。そのことが、自分の内側から湧き出す自信の源になるのです。

完全に「やり切る」覚悟から見える「未完成」

一方で、まじめで努力家の受験生は入試の前日、当日になると「自分は果たしてやり切ったのか」という不安に襲われることがあります。
「そういえば数学の△△をもっとやっておいたほうがよかったな」「苦手な〇〇の暗記をもう一回やっておけばよかった」など次々と不安が湧いてきて落ち着かなくなることもあるでしょう。
しかし冷静に考えれば、完全に「やり切る」覚悟で取り組んできたからこそ自分の学習の「未完成」が見えるのです。

まとめ & 実践 TIPS

受験勉強に完璧などありません。
でも、合格を目指して全力で努力してきた自分が今ここにいる。「やり切る」とはつまり物事に全力で取り組むことを意味しており、これはとても素晴らしいことです。人の努力や経験はお金では買えません。
そして同じ人生は誰にも真似できないのです。このことは最後にぜひお子さまに話してあげてください。きっと自信につながることでしょう。

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塾などと併用していてもやり切れる分量ですので、推薦入試対策をしながらの受験対策にぴったりです。ぜひご活用ください。

プロフィール


浅野剛

元大手進学塾高校入試担当部長、入試情報統括を歴任。30年以上にわたって受験指導を行い、多数の生徒を志望校に合格させてきた高校受験のエキスパート。現在は、中学生・保護者向けオンラインセミナーの講演をはじめ、中学校での進路講演なども担当。

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