新大学入試に向けた文理選択のポイント

大学入試が大きく変わろうとする中、文理選択や大学選びについて、どのように考えるべきでしょうか。
学びたい学問と学べる大学と出会えるイベント「夢ナビライブ2019」東京にて、進研ゼミ高校講座 編集室の相武貴志が行った講演をまとめました。

苦手だから…という「消去法」による文理選択は後悔のもと

「進研ゼミ」には、高1・高2生から、数多くの進路相談が寄せられています。よく見かけるのが「数学が苦手だから文系にしようかな」「理系を選べばつぶしがきくのでは」といった声です。

まず申し上げたいのは、「数学が苦手だから文系」「国語が苦手だから理系」といった「消去法」による選択はやめてほしい、ということです。消去法で後悔した受験生を、今まで何人も見てきました。

新大学入試では、受験生自身が記入する志望理由書等も評価の対象になります。大学入試は、本当にその大学・学科で学びたいという主体性、意欲・意志をもった学生を選ぶ方向に向かっているのです。

「つぶしがきくから」「なんとなく就職に有利そうだから」という理由での進路選択もおすすめできません。AI(人工知能)の発達や人口減少など、日本は今変化の渦中にあり、「何が有利か」は見えづらくなっているといえます。

大学で、社会で、「自分はどうありたいか」を考える

また、「将来何になりたいかわからないから、大学や学科を選択できない」というのもよくある相談です。これはある意味当然だと思います。
高1・高2の段階で、進みたい道がはっきりしているお子さんは決して多くないのではないでしょうか。

まずおすすめするのは、大学で、社会で、「自分はどうありたいか」を考えることです。学んでみたいこと、興味のあること、社会で自分を生かせそうな方向性について、じっくりと考えてみるのです。方向性が決まったら「なぜ、自分はそれをやりたいのか」について、繰り返し問い直してみてください。その分野のどんなことに興味を惹かれるのか、自分の適性はどうなのか、それを学ぶにあたって、自分の強みや足りないことは何か……など、明確になり、志望理由も確固たるものになってくるはずです。

未来の「なりたい自分」につながる大学を目指せば、困難も乗り越えられる

このように、消去法ではなく、「なりたい自分」をイメージして進路選択を行うと、志望は揺るがないし、成績ものびやすくなります。たとえ今は苦手な教科でも、「やりたいこと」「なりたい自分」につながることならがんばろうという気持ちがわいてきますし、困難も乗り越えられるのです。

これまでの大学入試は、「自分の学力に合った大学・学部を選ぶ」という考え方が主流でした。「自身の将来像をイメージできる大学・学部を選ぶ」のがこれからの大学入試です。
高校生活では、自分の好きなこと、興味があることに打ち込み、自分の将来像について考えることがますます必要となってきます。同時に、進みたい方向性が決まったら、その道を開いてくれそうな大学・学部・学科について、早めに情報収集をしておくことをおすすめします。

プロフィール

相武 貴志

ベネッセコーポレーション
高校講座進路情報責任者
北海道・東海・近畿・九州・沖縄エリアの高校現場を歩く中で、大学合格を果たした生徒とその保護者、学校の実態を踏まえた進路指導に定評。

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