カリスマ家庭教師が語る 共働き家庭が中学受験に向いているワケ

中学受験を考えているご家庭の中でも、共働きのご家庭は、お子さまと一緒に過ごす時間が短いことから、さまざまな不安を抱えているのではないでしょうか。『共働きだからできる中学受験必勝法!』(あさ出版)を上梓したプロ家庭教師で中学受験のカリスマである西村則康先生に、共働き家庭だからこそ中学受験にいい影響を与える親子のコミュニケーション方法について伺いました。

仕事でのコミュニケーション方を子育てにも応用してみて

お子さまの中学受験を考えているご家庭では、お子さまのサポートを万全にするために、お母さんがお勤めを辞めることを考えているということがあるかもしれません。
もちろん、それも一つの選択肢ですが、私が今まで中学受験するご家庭をたくさん見てきた中で、共働きだからこそのメリットを上手に利用し、お子さんの自立心に働きかけて中学受験を成功させたご家庭もたくさんありました。

特に、母親が働きがいを感じながらお仕事をされているご家庭は、中学受験をするお子さんにコミュニケーションの面でよい影響を与えている場合が多いように感じます。
仕事をしていると、どうしても同僚や上司、部下とのコミュニケーションが必要になってきます。そこで、自分のやってほしいことを相手にお願いするときの頼み方や、自分の主張をスムーズに伝えるための会話術などを好むと好まないにかかわらず学習することになります。

実は、仕事中で使えるコミュニケーション方法は、子育てのコミュニケーションに使えることばかり。
例えば、仕事において「あなたは◯◯だから△△しなさい」「◯◯すべき」と頭ごなしに命令するのではなく「あなたは◯◯が得意だから△△もお願いしたいんだけど」「あならだったらできると思っているから」と相手を認めながら頼る姿勢を取ったほうが部下のモチベーションも高まりやすいですよね。成長するように、お子さんに対しても「あなたはこの勉強のしかたが向いているね」「あなたならこの問題を解けそうだね」と、導くために話してあげます。これは、仕事をもっている母親ならではのスキルだと思います。

父親にありがちな「自分自慢」にご注意を

一方、父親の役割は中学受験においては、〝普段は母親のねぎらい役に徹し、いざという時に登場する〟くらいのスタンスが望ましいと思っています。いざという時というのは、お子さまがスランプなってテストの点数をごまかしたり、母親に向かって乱暴な言葉を投げつけたりした時です。このような場合はちゃんと叱って、同じような間違いをしないように導いてあげてください。

絶対に控えてほしいのが、お父さんの「自分自慢」です。
お子さまが中学受験を迎えているご家庭の中には、保護者のかた自身が中学受験を経験されたという方も多いかと思います。そういった場合、とくに父親がよくやってしまうのがお子さんの勉強を見ながら「俺は塾に行かなくても◯◯中学に合格したんだ。だから塾に行ってるお前はできるはずだよな」というような自慢話です。
お父さんはお子さまことを思い励ます気持ちで言っているかもしれません。ですが、お子さんにとっては「お父さんと自分は違うのに」と感じて、やる気がなくなってしまいます。
我が子とはいえ自分と子どもはまったく違う人間です。得意なことも苦手なことも違うということを忘れずにお子さまと接してほしいと思います。

お子さまに、仕事での失敗談を話してみる

逆に、保護者のかたにぜひ試してみてほしいのが、失敗談をお子さまに語るということです。
実は、親の失敗談は、子どもにとって励みになるもの。「仕事でこんなことが起こったから、お母さんはこうしたんだけど、ひどいことになっちゃって。でも、こういうことをやったらなんとかなったよ」というような仕事での失敗談でも、「お父さんも子どもの頃に全然勉強しなかったらテストでひどい点を取って父親におこられたなぁ。でもそこで頑張ったらそのあとはちょっとずつできるようになったんだよ」という子どもの頃の失敗談でもかまいません。

お子さまは、こうした話を聞くことによって、「お母さん(お父さん)も私と同じだったんだ。失敗しても頑張ったから、立派な大人になれるんだな」という気持ちになり、頑張り続ける勇気になるのです。
身近な大人である親も、自分と同じように仕事で失敗や成功を繰り返していると思うと、きっと励みになることでしょう。

失敗談を話せるということは、保護者のかた自身がその失敗を乗り越え、人格的に成熟しているという証拠でもあります。お子さまと一緒に保護者のかたも成長しながら中学受験に挑めるといいですね。

共働きだからできる 中学受験必勝法! 「共働きでは無理、子どもに中学受験・合格をさせたいなら仕事をあきらめなければ」
そんな話を聞いたことがあるかもしれません。しかし、これは間違いです。
共働きで、それも親御さんがかなり忙しく、子どものとの時間をなかなか取れないご家庭であっても、
立派に合格を取った方はたくさんいらっしゃいます。希望する中学校に確実に合格するコツは、戦い方を知っているか否かだからです。
難関中高受験指導で実績がある著者が、共働きの親御さんにに向け、試験対応、PDCA、スケジュールの立て方などを指南します。
共働きだからできる 中学受験必勝法!
あさ出版 /西村則康(著) 1,512円(税込)
http://urx.blue/NT3U

プロフィール


西村則康

プロ家庭教師集団名門指導会代表。40年以上、難関中学・高校受験指導一筋のカリスマ家庭教師で、日本初の「塾ソムリエ」として活躍中。コーチングの手法を取り入れ、親を巻き込んで子どもが心底やる気になる付加価値の高い指導が評判。近著に『共働きだからできる中学受験必勝法!』(あさ出版)などがある。

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