2018年9月模試、附属校共学校が人気の一方で入りやすい難関校も!? 【中学受験】

2018年9月に行われた模試の結果は、2018年4月の模試の受験者数と比較すると105.2%と増加する結果となりました。どういう学校にどれくらい人気が集まったのか、また、この結果から2019年の入試はどうなるのか? 森上教育研究所がお伝えします。

男子も女子も共学・附属校が人気の傾向

まず、増減率が110%以上の学校からです。
男子の2月1日午前入試(NO.9~)を見ていくと、成城学園193.5%と志願者が倍増、続いて青山学院横浜英和178.9%、中央大横浜127.1%、日大第二123.2%、早稲田実業119.1%、中央大附属118.0%と圧倒的な附属ブームがうかがえます。
2月1日の午後入試(NO.21~)は、東洋大学京北177.4%、山手学院159.0%、淑徳140%、湘南学園131.4%というように、NO.27の東京都市大附属を除いて、共学校が人気を集めています。

女子のほうは2月1日午前入試(NO.18~)を見ると、明大中野八王子143.3%、中央大附属133.3%、青山学院横浜英和130.3%、中央大横浜129.6%と附属校がずらりと並んでおり、やはり附属校人気がうかがえます。
2月1日午後入試(NO.36~)で注目なのが、NO.39の東京都市大等々力で、今年早慶合格の実績がかなりよかったことから、人気を集めました。

上位難関校でも学校によっては緩やかな入試に!?

次に、増減率が90%以下となった学校です。
男子の2月1日午前入試(NO.10~)を見ると、早稲田86.6%、國學院久我山84.9%、桐朋81.5%という結果に。早稲田は2月1日8年の実倍率が3.1倍だったため敬遠された可能性がありますが、桐朋は今年の東大合格実績が芳しくなく、それが影響していることが考えられます。男子校は、東大実績がよくないと人気が落ちる傾向がありますが、9月の模試では、名門校でも受験者数が2割減している学校が見受けられました。

また、2月2日の午前入試(NO.19~)の予想実倍率は、城北1.9倍→1.7倍、高輪2.3倍→2.0倍、獨協1.9倍→1.6倍と出ており、このままいけば入りやすくなることが予想されます。

続いて、女子の2月1日午前入試(NO.7~)は、頌栄女子学院89.9%、横浜雙葉89.1%、普連土学園82.7%と上位難関校が減少しました。普連土学園は午後入試の算数一科入試を実施するため、そちらに流れた可能性もあるでしょう。全体的に横浜の難関校があまり人気がなく、女子校はずいぶん緩和している印象を受けます。

2025年の大学入試改革を視野に入れると安定志向が増加!?

総括すると、共学校と附属校の志望者数が増えており、午後入試でも共学校が人気という結果になりました。
男子校に関しては、1日午前入試は増加した学校もありますが、中堅校、上位校でも実施する学校が増え始めた1日午後入試は、極めて受けやすい状況になっています。
女子は学校によっては難関校も上位校も受けやすくなっている状況です。
2018年4月の模試の受験者数と比較すると、9月の受験者は105.2%と増加する結果となりましたが、共学校、附属校で志望者増加の傾向が高いことがわかりました。

附属校志向は、最初は女子の人気が上がり、次に男子、2018年の入試は男子女子ともに人気という結果になり、従来は進学校を選択していた男子でも安定を求めて附属校を受験する傾向が増えています。これからも、2025年の大学入試改革を視野に入れ、今のうちに安定志向を取りたいという流れは続きそうです。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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