次世代のプロフェッショナルを育成する“専門職大学”【変わる大学】

AIやIoT、高齢化社会、医療・福祉など、社会情勢や課題がめまぐるしく変化する昨今、経済や産業を支える人材に求められる能力も大きく変化し、新たなモノやサービスをつくり出せる人材の育成が求められています。このような中、新しい大学制度として、大学レベルの知識と実践的な職業能力の両方を身に付けた人材を育成する “専門職大学”が、2019年4月設立されます。

社会の即戦力となるプロフェッショナルを育成する“専門職大学”

“専門職大学”では、卒業単位の約3分の1におよぶ約600時間が企業等でのインターンシップ(長期実習)に充てられるなど、社会の即戦力となるための実践的な科目が多数用意されます。従来の大学が実践力と教養を徹底的に身に付ける学問を中心に教えるのに対して、“専門職大学”では決まった専門分野の職業に就くために必要な知識、技能、問題解決能力などを理論的に学びます。
また、卒業時には従来の大学と同等の「学士(専門職)」の学位が授与されます。次代を支えるプロフェッショナル人材の育成を担う大学として、“専門職大学”はいま、社会や企業から大きな注目を集めています。

経団連が高等教育に関するアンケート調査を実施

2018年4月に経団連は企業を対象に「高等教育に関するアンケート」を実施しました。それによると、高等教育に企業が求める項目として「主体性」「実行力」「課題設定・解決能力」「創造力」など、新しい価値をつくり出すために必要な能力のニーズが特に高いスコアを示しています。急速に進展する技術革新や、多くの社会課題が次々と発生する現代社会において、これからの人材育成を担う高等教育には、実践的な能力の養成をはじめ、とても重要な役割が求められています。

※:2018年4月17日「高等教育に関するアンケート」主要結果 一般社団法人日本経済団体連合会
http://www.keidanren.or.jp/policy/2018/029_kekka.pdf

ダイバーシティ社会の実現を支える「東京専門職大学(仮称)」

専門職大学として2020年4月開学予定の「東京専門職大学(仮称/設置認可申請中)」は、医療福祉学部を設置予定。「リハビリテーション学科」の理学療法専攻と作業療法専攻、「福祉介護イノベーション学科」の2学科体制で、保健・医療・福祉を軸に、ダイバーシティ社会の実現を支える人材を育成することを目指しています。教育の特色としては主に以下の4つを大切にしています。 ①多様な生活者が共生できる「ダイバーシティ社会」に欠かせない高度な専門知識と社会貢献への意欲を兼ね備えた人材を育成し、「超高齢社会」が直面する課題解決に貢献する。②医療福祉施設のマネジメント層を養成するため経営戦略、マーケティング、財務、人材などの「経営系科目」を充実させ、「経営」の学びを通じマネジメント力を育成する。③医療福祉分野との連携・協働が進む、美容ケア、災害行政、医療福祉工学など「周辺(隣接他分野)」の視野を拡げ、新商品やサービスを創造できる人材を育成する。④地域生活を支える自治体・団体・企業などと積極的な連携を図り、「産業界」「地域社会」に貢献することをめざす。これらの4つの学びのコンセプトを通じて、保健・医療・福祉の分野から、ダイバーシティ社会に貢献できる人材を育成します。

全員が在学中に起業にチャレンジする「i専門職大学(仮称)」

2020年4月開学予定の「i専門職大学(仮称/設置認可申請中)」は、「ICTイノベーション学部(仮称)」を設置予定。ICTイノベーション学科で、産業界とともに学生を育成し、より良い社会を作る人材輩出をめざしています。教育の特色としては主に以下の3つを大切にしています。①これからの時代に欠かせないICTスキル(システム開発、プログラミング、ネットワークセキュリティ)を徹底的に修得し、高度な専門性を養う。②問題発見・解決能力を養成する一環として、学生全員が在学中に起業に挑戦。自由な発想で起業・事業運営を行い仲間とともに課題を解決するプロセスを実際に経験していきます。③最先端のICT企業での600時間以上のインターンシップを実施。ビジネスやイノベーションの現場の経験を経ることで、身に付けたスキルや知識を実社会で活かす能力を育成します。地元自治体をはじめ、数多くのICT企業等との協力や連携によって、これからの日本、そして世界のICT分野をイノベートする人材を育成します。

ベネッセコーポレーションが実施したアンケート調査で、“専門職大学”に関する課題が明らかに

2018年6月、ベネッセが首都圏・関西の高校教員を対象に「専門職大学創設に関するアンケート調査」を実施。回答では、「専門職大学と大学・専門学校との違いが説明できない」と答えた割合が68.9%、「専門職大学を知らないのでわからない」と答えた割合が32.6%となり、教育現場での認知拡大が課題であることがわかりました。

■高校教員の約75%が「専門職大学」について認知しているものの、既存の高等教育機関との違いを説明できる割合は約30%。

■専門職大学への期待は、「とても+まあ期待できる」「あまり+全く期待できない」「わからない」が1:1:1の割合。

■専門職大学に求めることとして「資格取得支援の充実」「高い就職率」に次いで、「現在の社会ニーズに対応した人材育成」が3番目に多い。

■専門職大学の創設で懸念することのトップは「学位の社会的評価(大学との違い)」。次に「企業ニーズが不明」「既存の大学や専門学校との違いが分からない」が多い。

※Q1~Q5:2018年6月「専門職大学創設に関するアンケート調査」 ベネッセコーポレーション

2018年11月25日(日) 専門職大学シンポジウムを開催(参加無料)

アンケート調査を実施したベネッセが後援する、専門職大学シンポジウム「次代のプロフェッショナルを育む大学へ」が開催されます。主催は2020年開学予定の「東京専門職大学(仮称)」と「i専門職大学(仮称)」。当日はベネッセ教育研究所の研究員による解説や駿台予備校講師竹岡氏による基調講演をはじめ、2大学の事例やパネルディスカッションを実施します。
一般参加も受け付けていますので、この機会にぜひ足を運んでみてください。
(申込みはインターネットで「朝日イーポスト」を検索)

専門職大学シンポジウム「次代のプロフェッショナルを育む大学へ」
—55年ぶりの新制度「専門職大学」とは— 開催概要
日 程:2018年11月25日(日)12:30~16:30(予定)
会 場:ステーションコンファレンス東京5F サピアホール(東京都千代田区丸の内1-7-12)
主 催:学校法人敬心学園(東京専門職大学)/学校法人電子学園(i専門職大学)
後 援:株式会社ベネッセコーポレーション/朝日新聞社メディアビジネス局
■一般参加のお申込み:https://que.digital.asahi.com/epost/10001456

https://www.tpu.ac.jp
https://www.i-u.ac.jp
※大学名、学部学科名は文部科学省への設置認可申請中のため仮称となります。

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