臨床検査技師ってどんな職業? どうすればなれる?

 世の中にはたくさんの職業があります。どんな仕事内容で、どういう人が向いているのか知っておくことは、自分の可能性を広げるためにも、大いに役立つでしょう。今回は適切な診断や医療に欠かせない「臨床検査技師」を取りあげます。

 

 

臨床検査技師とは?

「臨床検査技師」は、医師の指示に基づき、患者の体や患者の血液などを検査する医療技術者です。患者から受け取った情報を正確に評価、判断することにより、医師による治療をより正確なものに、より効率的でスムーズなものにしていくという役割を持っています。

 

 

臨床検査技師の仕事の内容

 臨床検査技師が行う検査は、大きく分けて2種類あります。検査のためには特別な薬剤を使用することもあり、この管理も臨床検査技師の仕事です。検査のための薬剤、機器、器具など、検査に関わるさまざまなものを取り扱う能力も養わなければなりません。

 

・「検体検査」

 患者の血液や尿、便などの「検体」に含まれる細菌やウイルスを調べ、病気の原因を限定したり、今後発生のリスクが考えられる病気を予防したりするのに必要な情報を得ます。

 

・「生理学的検査」(生体検査)

 脳波検査や心電図検査、心音図検査など、患者の身体を直接調べる検査方法。がん細胞の発見を専門とする細胞検査士(スクリーナー)は臨床検査技師の技能を発展させたものであり、臨床検査技師の資格が必要となります。

 

 

臨床検査技師になるために必要な資格

 臨床検査技師になるためには、「臨床検査技師国家試験」を受け、合格する必要があります。受験資格は、大学の医療系学部や臨床検査学科、あるいは専門学校の養成課程、厚生労働大臣指定の養成所に入学し、臨床検査技師に必要な基礎科目や専門科目を最低3年間習得することです。

 

 臨床検査技師国家試験の2014年の受験者数は4148名、合格者数3368名で、合格率は約81.2%となっています。

 

 

臨床検査技師の将来性は?どんな性格の人が合っている?

 臨床検査技師の仕事内容は多岐にわたります。病院でその技術を求められるのは当然のことですが、病床を持たない小規模の病院やクリニック、健診センターなどから依頼されて臨床検査業務を行う臨床検査センターなども大きな活躍の場となるでしょう。病気の予防の観点からも臨床検査技師の能力は高く評価されています。

 

 生物や化学などの分野に好奇心を持ち、新しい知識を構築し続ける努力が苦にならない人が向いているでしょう。また、「病気の原因を追究する」という強い気持ち、忍耐力、手先の器用さや、作業を正確にこなす注意力、長時間の集中力も求められます。

 

参考:

臨床検査技師 | 大学・学部・資格情報 | Benesse マナビジョン

http://manabi.benesse.ne.jp/shokugaku/job/list/171/

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