直前の私立高校の合否で異なる、公立受験までの過ごし方

ほとんどの都道府県では、私立高校を第一志望として単願(専願)で受験する場合以外は、私立を受験したあとに公立を受験するパターンが多いだろう。併願校と思っていた私立受験に失敗してパニックになり、公立も不合格になるケースが例年あるという。事前の私立の結果で変わる、本番までの過ごし方を、安田教育研究所の安田理氏に聞いた。

 

***

 

受験に絶対はありません。受験は何が起こるかわからないものです。

直前の私立受験に合格しているなら、「この調子なら第1志望の○○高校もいけそうね」と、子どもの気持ちを公立の入試に向けて前向きにし、さらに力を引き出すことを考えればいいでしょう。ただ、私立と公立の入試日に間が空いている場合には、注意が必要です。たとえば、埼玉県では私立入試が1月22日に始まるのに対し、公立の入試は3月4日・5日(2013年の場合)で、約40日も間が空きますので、さすがに気持ちが緩んでしまいます。そこで、隣接する都道府県の私立を受けることを考えるのも、気を緩めないための一つの方法です。

 

問題は、思いがけずに不合格になった場合です。保護者も大ショックでしょうが、本人はそれ以上に傷付いています。言いたいことはたくさんあるでしょうが、じっと我慢です。まずは、子どもがこれまで培(つちか)ってきた力を発揮できるようにすることだけを考えましょう。

 

公立の過去の問題を繰り返しやらせ、合格最低点を上回っていたら盛大にほめて、自信を取り戻させます。実力を発揮できさえすれば、間違いなく合格するのです。本人も保護者も、そうした気持ちを持つことが大切です。

 

出典:事前の私立の結果で変わる過ごし方 -ベネッセ教育情報サイト

子育て・教育Q&A