解答形式から入試問題を読み解く[2012年度入試で何が問われたか<理科> 志望校合格に必要な能力を見極めて、最善の道を 第2回]

 首都圏主要10校の2012年度入試問題の分析結果をもとにして、Tサイエンス主宰の恒成国雄先生に、理科入試の出題傾向と今後の対策について解説していただきました。

※以下は、2012年4月に開催された森上教育研究所主催「わが子が伸びる親の『技』研究会」セミナーでの恒成先生の講演を抄録したものです。



解答形式から入試問題を読み解く

 今回は、解答の形式ごとの各校の傾向を見てみます。

各中学校の回答形式の傾向



 武蔵中は約4分の3が「記述・作図」の問題です。栄光学園中は、問題数の割合では「記述・作図」が4分の1ですが、配点にするとおそらく5~6割は「記述・作図」が占めていると思われます。それに対して筑波大学附属駒場中は「記述・作図」が1問もありません。 しかし、決してこの学校が「記述・作図」力を要求していないのではありません。受験者数の多い学校なので、採点のしやすさという観点から「記号・用語・数値」の割合が高くなっているのです。記述問題の出題が多いと、何か特別な対策をしなければいけないと心配されるかもしれませんが、まずはしっかりと理科の基礎知識を身に付けることが大切です。記述問題の練習は、6年生の11月くらいからでも十分間に合います。


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