鴎友学園女子中学校1年生 Tさんのお母さま
過去問対策は、集中的に計画表を作って取り組み、結果「最初に解いたときの3倍の点数」がとれるまでになった。
合格に向けてどんな勉強が役立ちましたか?
6年生の2学期になると、日曜日に志望校別特訓という授業があるのですが、そこでの学習が功を奏したと思います。鴎友の問題は記述が多いので、その対策をとらなかったら合格は難しかったと思います。
心配だった社会も、先生が熱心に指導をしてくださったので、後半で巻き返しましたが、知識問題はやはりもっと早くから積み上げていけばよかったと、それは反省点ですね。
過去問は、塾の合間をぬって、鴎友の4年分と併願校数年分を、計画表を作って解かせました。
本人が塾の合格体験記に「最初に解いたときの3倍の点数がとれるようになりました」と書いていたくらい、最初は全く点数がとれなかった科目も、回を重ねるごとに点数が上がり、最後は合格最低点を上回る点数をとることができるようになりました。私も初めての受験だったので、途中で「こんな点しかとれなくて、合格点をとれるようになるのだろうか…」とやきもきしましたが、子どもって最後の最後まで伸びるもので、早くからだめだと決めつけることはないのだと実感しました。
入試日程はどのように組まれたのですか?
鴎友は3回入試機会があるので、第一志望だということを表すためにも3回とも出願しました。12月に、過去問でなかなか合格点がとれないので、1日は別の学校を受験したほうがいいのではと思い塾に相談したのですが、先生からは「1日、2日で決めてきてください」と言われ、1日の午後に東京農大一中を受験することにしました。もし2日までで決まらなかったら、3日は確実に合格できそうな学校を受け、4日に再度鴎友を受験させようと思っていました。
1月入試は土佐塾1校だけ受験しました。結果的に2月1日に合格したので、あっという間に受験が終わりました。
1日は、夜の9時に農大のホームページ発表があったので、合格を確認してから、翌日も試験があるかもしれないので先に寝かせました。10時半に私が鴎友のインターネット発表を確認したら、受かっていたので本人を起こしました。半分寝ぼけながら起きてきて「じゃあもう明日は受けに行かなくていいんだね!」と喜んで、それから封印していたゲームをしていましたね(笑)。
入学後はまたバスケットボール部に入部して、週1日の休み以外は練習という、念願のクラブざんまいの生活を満喫しています。でも、補習の“招待状”が来ると部活に出られなくなってしまうので、疲れていても勉強もがんばっています。
最後に、これから受験をするかたへのメッセージをいただけますか?
わが家の場合は、バスケットボールを続けたことが、結果的に精神的にも体力的にもよかったのだと思います。受験の最後に重要なのは、やはり気力と体力です。本人がその気になったときに、底力が出るものです。最後の最後まであきらめないことが大事ではないでしょうか。
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<取材後記>
穏やかで落ち着いたお母さまで、お子さんの自主性を尊重しながらも、上手に寄り添っていらっしゃいました。成績がなかなか上がらないときにも、点数だけ追っても意味はないと冷静に対応なさった点は、ついつい結果だけに目が行きがちな受験生の親御さんにとって参考にしてほしい点だと思います。(教育ジャーナリスト 中曽根陽子)