生活面・学習面いずれも中間タイプ……最大の学校数[中学受験]

やはり質問の仕方を三択にすると日本人は(いや、日本人に限らず)中間にする傾向があるようで、今回の(1)生活面は管理的か自主的か、(2)学習面は尻を叩いて勉強させるか精神(モチベーション)を重視するか、あるいは両方とも中間か、というと学校側の回答の最大の数が「いずれも中間」というゾーンで18%とすべてのゾーンの校数の中では最大になった。
しかし、保護者からすればそれこそとらえどころのない話で、このタイプは良くも悪くも八方美人的な学校ということになるかもしれない。

少し校名を挙げてみる。
男子校は学習院中等科(東京)。なるほど中庸を旨とする収まりのよい学校である。面白いことにこのゾーンの男子校での回答校はここ1校。このタイプには、共学校と女子校が圧倒的に多い。

女子校では吉祥女子中学校、東京純心女子中学校、トキワ松学園中学校、武蔵野女子学院中学校、山脇学園中学校、和洋九段女子中学校(以上東京)、横浜共立学園中学校、聖セシリア女子中学校(以上神奈川)の各校からご回答いただいている。名前からの統一感はなく、カトリックありプロテスタントあり、伝統校あり進学校ありとさまざまである。中間的性格の故かもしれない。ただあえて言えば、吉祥女子、トキワ松、武蔵野女子、山脇、和洋九段は、いずれもきちんとした伝統校というところである。もっとも吉祥女子などは学習面が相当厳しいはずで、印象からするとこのゾーンでないように思うが、学校側はきっと精神面とバランスをとっているという考えなのかと推測する。
東京純心などもそうした傾向があるが、ここは古くからのカトリック校であるので精神面もきちんとしているという考えがあるのだろうと思う。
また、横浜共立は山手にある他の2校と比べても、また一般的にも、かなり管理的であることが知られていて、中間という学校側の回答を見ると、ここもプロテスタントの伝統校として精神面重視という自負が一方にあるのだろう。

共学校としては、春日部共栄中学校、栄東中学校(以上埼玉)、常総学院中学校(茨城)、青稜中学校(東京)、昭和学院秀英中学校、千葉日本大学第一中学校、日出学園中学校(以上千葉)、横浜隼人中学校、関東学院六浦中学校(以上神奈川)などの学校が回答してくださった。
この中では栄東や常総学院、青稜などが学習面重視として名だたるところのように思うけれども、一方で学校の精神がよく行きわたっているために精神面も重視されていると学校側がとらえているのだろう。中間と言っても、単純に真ん中というわけではなく、両端のバランスをとっているケースもありそうだ。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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