受験態勢に入れたか?[中学受験]

5月の連休までには「受験態勢」に入る必要があると2月の時点で述べたが、お子さまは順調に「受験態勢」に入れたであろうか。
受験態勢に入れた状態とは、「長時間集中して勉強できている」とか「少しずつでも成績に進歩が見られる」というところであろうが、もしもまだ集中して勉強できていないのであれば、再度仕切り直しをする必要がある。
「受験態勢」に入るということは子どもの気持ちの問題でもあるから、「主体的に勉強しよう」とか「わからないところをわかるようにしよう」という前向きな気持ちになれたかどうかである。
そしてそういった気持ちが持続しているかどうかであろう。

「カウンセリング」と称して、以前はよく生徒と面談を行った。
快調に勉強できている生徒や実際に成績が上昇し始めた生徒は意気揚々と面談に臨み、ますます「ヤルゾ!」という気持ちになって帰るのだが、受験態勢に入れていない生徒は「勉強しているのだけど成績が上がらない」とか「集中して勉強できない」という状態で、気持ちもかなり落ち込んでいる。
そんな生徒には、原因と思われるものを一緒に考え、解決方法を指導する。40分も話すとすっきりして、「ガンバリます!」と帰っていく。
この言葉はけっしてウソではなく、おそらく10日間ぐらいは「ガンバリます!」が続くであろうし、何人かはその状態が持続して完全に受験態勢に入ることになる。
しかしながら何人かは「やっぱりだめだ」ということで、次の面談の時もまた問題点を話し合うことになる。
つまり「受験態勢」に入るといっても、受験生が一斉に入るのではなく、少しずつ少しずつ入っていくのである。
今まであまり勉強していなかった生徒でも、6年生になってすぐに「受験態勢」に入れた生徒は、グングン伸びてすんなり第1志望に合格する場合もあるし、結局は「受験態勢」に入れないまま試験が終わってしまう生徒もいる。
しかも「受験態勢」に入れるきっかけは生徒によってさまざまであり、保護者の一言でやる気になったとか、それが先生の言葉であったとか、もしかしたら友人からの影響である場合もある。
なかなかエンジンがかからない生徒に対しては、辛抱強く指導していくしかない。「受験態勢に入る」つまり「やる気を出させる」というのは、受験の大前提ではあるが何よりも難しいことだからである。

さてエンジンがかかっているなら、次に考えるべきことは夏休みに入る前にできるだけ「苦手」を減らしておくことであろう。
苦手を減らす、つまり「弱点補強」というのもなかなか厄介なことであり、多くの生徒が試験の直前までこの「弱点補強」に追いまくられることになるのだが、「もう時間がない」になる前に、少しでも苦手をなくすことが重要になってくる。
今月は算数や国語に関する「苦手のなくし方」について少し考えたい。

プロフィール


小泉浩明

桐朋中学・高校、慶応大学卒。米国にてMBA取得後、予備校や塾を開校。現在は平山入試研究所を設立、教材開発など教務研究に専念。著作に「まとめ これだけ!国語(森上教育研究所スキル研究会)」などがある。

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