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総合監修:二瓶 健次 先生
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病気と予防アドバイス - 心とことば
すぐに大きな声で叫ぶのですが理由がわからないこともあり、どう対処してよいかわかりません。
8ヵ月になる女の子ですが、すぐに大きな声で叫びます。(「アー」といいます)かまってほしいんだろうなと思うときに叫ぶこともありますが、よくわからない理由でさけぶこともあり、どう対処していいのかわかりません。
またマンションなのでご近所のかたへ迷惑がかかるのも気になりますし、お友だちと遊んでいるときに大きな声を出すと、ほかの子が怖がって泣いてしまうこともあり、つい叱りたくなってしまうのですが、どのように対処すればいいのでしょうか?
お子さんが声を出すのは呼びかけであったり、要求であったり、ひとつの遊びでもあります。大きな叫び声をあげても叱ったり阻止するのは禁物。ゆったり、やわらかいトーンで声かけをしてみましょう。おうちのかたの声の調子をまねながらお子さんも声の出し方を覚えていきます。
8ヵ月になると自分の意思がはっきりと出てくるようになります。抱っこをしてほしい、かまってほしいなどの要求があると声を出して大人の注意を引こうとします。
お子さんが「アー」と声を出すのはこうした要求のあるときや何か気に入らないことがあったとき、おうちのかたの姿が見えなくなったときの呼びかけであったりします。また盛んに声を出して楽しんでいるだけのこともあります。
発声できる音の種類はまだ少なく、声の強弱のコントロールもできませんのでつい大きな叫び声になってしまうこともあるでしょう。
お友だちと一緒の場面で大きな声を出しても決して叱らないでください。それはお友だちへの呼びかけであったり、楽しくて思わず声が出たりといった状況なのです。「~ちゃんと一緒で楽しいね」といったようにお子さんの気持ちを代弁してあげましょう。
本格的な動作や音声の模倣はこれからですが、その前段階としておうちのかたの言葉をまねしようとすることも始まります。やわらかいトーンでお子さんが出した音声をまねしてみてください。おうちのかたの声をまねてお子さんも同じような調子で声を出します。
それでも大きな声で叫び続けるようであれば、ちょっと外に出てみるなど気分を変えてあげましょう。
この時期は少し大変でもできるだけお子さんの声かけには同じような音やお子さんにわかりやすい言葉で返してあげることを心がけてください。たくさん声を出して遊び、そしておうちのかたとの音や言葉のやりとりを楽しむことはこれから言葉を獲得していくためにとても大切なことでもあります。