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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 心とことば
ものの名前や、意味のある言葉をあまりしゃべりません。このまま様子を見ていいのでしょうか?
意味のある言葉をあまりしゃべりません。バイバイ、ハイ、バアなどはしゃべるのですが、ものの名前は言えません。指差しもしてくれません。意味のない言葉はいっぱいしゃべってくれるのですが、このまま様子を見ていいのでしょうか? 何か特別のことをした方がいいのでしょうか?
絵本を読んでもおとなしく聞いてくれません。何かよい方法があれば、教えてください。
言葉の発達を促すには適切な言葉かけと遊びを広げて豊富な経験をさせていくことが大切です。
言葉の発達には個人差があります。言葉が遅い理由には聴力の問題、発達の問題などがあります。実際に表出できる言葉が少なくても、聞こえの問題がなく言葉の理解ができていればあまり心配はいりません。
しかし、この年齢で指差しができないのは気になります。何か要求があるときも指差しではなく、おうちのかたの手を引っ張っていったりするのでしょうか?
お子さんの発達の様子について、以下のことができるかどうかチェックしてみるとよいでしょう。
「簡単な指示理解(「~持って来て」など言葉を理解して指示に従える)ができる」
「名前を呼ばれたら返事をする」
「視線をきちんと合わせる」
「おうちのかたの話しかけにきちんと聞く様子がある」
「おうちのかたとやりとりのある遊びができる」
「お友だちの中に交じって遊ぶ」
「大人のしていることやテレビの体操など動作のまねができる」
「困ったときにおうちのかたに助けを求めたり、何かできたときに共感を求める様子がある」
など。すべてできるようであれば、少し発達はゆっくりですがしばらく様子を見てください。
言葉かけはお子さんにわかるようにはっきりと少しオーバーなくらいでかまいません。手遊びなどおうちのかたと一緒に楽しめる遊びを取り入れてください。絵本はまだ理解が十分ではないようですので興味が薄いのかもしれません。お話をそのまま読むよりも絵の名称(ワンワンがいるね)といった簡単な言葉かけでお子さんの興味を絵本に向けさせていきましょう。
言葉は人に伝えたいという気持ちをもつようになると自然と発達してきます。そうした社会性を育てるためにも、まずはおうちのかたとお子さんが遊びの中でコミュニケーションをとっていくことが大切です。
2歳を過ぎても指差しが出ない、言葉が増えないようでしたら、小児神経の専門医がいる医療機関にご相談され、検査を受けられることをおすすめします。