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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 心とことば
言葉が詰まったり突拍子もない話を始めたりすることがあります。また注意深くものを見るとき、斜めから見ていたり、ほかの子と比べてもどこか違うと感じます。
言葉が遅く、最近だいぶ会話ができるようになりました。ただ、自分が経験したことを伝えるとき、言葉が詰まって言えなくなったり、考えながらしゃべったりすることが多く、主語がなく突拍子もない話を始めたりして、何を言っているのかわからなく、聞き返すと「わからない…」と話が終わってしまいます。同年齢の子と比べてみても動きも鈍いようで、どこかほかの子と違うと感じています。
最近注意深くものを見るとき、斜めから見ていることも気になります。文字の理解は早く、ひらがな、カタカナ、アルファベットも知らない間に覚えて、最近では書いたりもしています。
言葉の発達が遅く、また認知発達のバランスも少し悪いようです。小児神経の専門医を受診され、発達のチェックを受けるとよいでしょう。
言葉の発達が遅くやっと会話になってきている段階ですので、自分の伝えたいことを思うように言葉にできなかったり、何かを問われてもスムーズに言葉が出てこない、言葉が詰まるということはよく見られることです。
家庭での家族間の会話は意外に言葉のバリエーションが少なく、決まりきった言葉のやりとりで生活が済んでしまいます。もう4歳だから理解できて当然と思っていることでも、実際には十分に理解していないこともあるのです。
特に言葉の遅いお子さんは自分からいろいろなものに興味を向けて言葉を獲得していく力が弱いこともあります。また言葉を覚えてもどのような場面でどのような言葉を使うのかがわからないこともありますので、一つひとつ丁寧に教えてあげなければなりません。
ご相談のお子さんの場合は、こうしたコミュニケーション能力に比べて、文字を覚えたり書いたりすることは年齢相当で視覚的な刺激は入りやすいのでしょう。少し認知発達のバランスの悪さがあるようです。
幼稚園生活にはうまく適応できているのでしょうか? 集団の中では、ときに先生の指示がわからなくても、まわりのお友だちを見ながら状況で動いている場合もあるでしょう。
ほかのお子さんに比べて動きが鈍い、何か違うと感じられるようなことがあるのでしたら、何らかの発達の問題がひそんでいる可能性もあります。
一度小児神経の専門医を受診し、発達のチェックを受け、お子さんにとって優れている部分と、サポートが必要な部分を把握して、今後の対応を考えられることをおすすめします。
また、ものを見るときに斜めから見ているということについてですが、発達障害がある場合には横目でものを見る、斜めからものを見るなど少しこだわったものの見方をすることもあります。
しかし、お子さんの興味でいろいろな角度からものを見るといったことも普通にあることです。ふだんからまっすぐに相手の顔を見ない、すべてのものを斜めから見るということがなければあまり神経質になる必要はありません。
一方、テレビなどを見るときにもそのようなことが起こるようであれば、単なるくせの場合もありますが、視力の異常があったり、眼球運動の動きに異常があったり、斜視であったりすることがありますので、一度眼科を受診してみてください。