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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 心とことば
1歳半ですが、指差しもせず、大人の言うこともあまり理解できていないようで心配です。
1歳6ヵ月になる男の子ですが、指差しもせず、大人の言っていることもあまり理解できていないように思います。人形に食べ物を与えるときに自分の口を開いてアーンと言ったりはするのですが、言葉も話しません。パチパチは10ヵ月のときからしますが、バイバイは今でもできません。ブラシを持って髪をとかしたり、ほうきで床をはいたり、私のリップを使って口に塗ってみたり、ものを使ってのまねはできるのですが、万歳をしたりというまねはさせようと思ってもいやがります。人は大好きだし、目も合っているのですが自閉症かどうか心配しています。
発達が少しゆっくりのようです。指差しをしない、模倣が少ない、言葉の理解をしないことが自閉症というわけではありません。お子さんの興味を広げてあげること、丁寧に言葉かけをしてあげること、おうちのかたとのやりとり遊びなどを増やしてみてください。それでも変化が見られないようでしたら発達の専門医へご相談ください。
1歳前後から指差しや動作の模倣などが始まりますが、この時期の子どもの発達には非常に個人差があります。
ご相談のお子さんは「指差しをしない、大人の言っていることがあまり理解できない」ということですが、まったくないのでしょうか?
絵本で指差しすることが難しくても、ほしいものがあるとおうちのかたを見ながら「アーアー」と指差しで伝えることができますか?
「~持って来て」という指示は理解できなくても、「だめ」「ちょうだい」程度の言葉の理解はできますか?
おうちのかたに身体接触を求めたり(要求がないときでも)、自分の興味のあるものを見せに来たり、共感を求めることがありますか?
こういったことができるようであれば、言葉の発達はこれからです。
子どもは成長とともに自分の周囲の世界に気づき、ものに名称があることを学んでいきます。
そのためには五感を使ってさまざまな経験をさせていくことが大切です。そしてそのときにおうちのかたからの言葉かけも重要ですね。どんなお子さんでも言葉を聞くチャンスがなければ言葉を覚えていくことはできません。
お子さんがどのようなものに興味をもち、どんなふうに遊んでいるのか、その様子はわかりませんが、極端な興味の偏りがなく、おうちのかたとのやりとりができるようでしたら、どんどん遊びを広げてあげましょう。
模倣をしないからといって無理にまねさせるよりも、手遊びなどお子さんがおうちのかたと一緒に楽しめる遊びを増やしてください。
おうちのかたが楽しそうにしていればお子さんもまねをします。発達に関して少しゆったり型のお子さんのようですが、あまり神経質に自閉症の心配をされる必要はありません。
2歳ぐらいまで様子を見られて、言葉の理解が難しい、言葉が増えないようであれば発達の専門医にご相談されることをおすすめします。