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総合監修:二瓶 健次 先生
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病気と予防アドバイス - 心とことば
自分の納得いくようにできなかったときなど、自分の中でここまでという区切りがなかなかつけられなくて、焦ってパニックになり、行動できなくなってしまいます。
最近、自分の納得できるようにできなかったとき(お絵かきで大人が見るとじょうずだと思っても自分の中で未完成)やお友だちが終わっているのに自分は終わっていないときなど、行っていた行動が焦ってしまうことでできなくなってしまって、泣いてしまうことが多々あります。自分の中でここまでという区切りがなかなかつけられなくて、できないと思ってしまうようです。
几帳面(きちょうめん)な性格だと感じていましたが、このような状態のときはどのように働きかけていくと焦ってパニックにならないで行動ができるようになりますか?
完璧(かんぺき)にこなそうとする傾向があり、自分の中でのルール、決め事がはっきりしているお子さんによく見られます。パニックを予測することが難しい場合もありますので、もしパニックになってしまったときは、注意をほかに向けてあげ、気持ちのクールダウンをしてあげましょう。
几帳面な性格のお子さんの中には物事を完璧にこなそうとする傾向の強いお子さんがいます。そのため、自分がやっていたことが納得できなかったり、完成できないことが許せないのです。
こうした傾向が強いとスムーズに事が運んでいても、ちょっとしたことでつまずき、パニック状態となってしまいます。特に自分の中でのルールや決め事がはっきりしているお子さんに多いようです。
今後、集団生活に入ると決められた時間内に完成させなければならない状況にもなります。その中でまわりのお子さんを見ながらスピードアップすることや、少々納得いかないことに対してがまんすることも覚えていくでしょう。
さまざまな経験を積んでいくことで自分の気持ちをコントロールしていくことを学んでいきます。
ただし、大人から見るとどうでもよいと思われることに異常なほど執着してパニックになる、いったんパニックになると手がつけられない状態になる、また日常生活においても扱いづらさがある、こだわりがある、理解や言葉の遅れがあるなどの場合は少し発達面からも考えなければなりません。
お子さんの中でルールや決まりがはっきりしていると変更がきかず、区切りがつけられなかったり、ちょっとした変化に敏感に反応してしまうのです。そしてそのルールが崩されるとパニックになります。
パニックにならないように予防策をと言っても、お子さんがスムーズにやっているところに口を挟むことはできませんし、どのような状況でパニックになるかを予測することが難しい場合もあります。
お子さんが焦って何をしたらよいのかわからなくなっているときは、具体的に次に何をするのかを教えてあげましょう。
自分の描いた絵が納得できなかったときに、まわりが「じょうずね、大丈夫よ」などと励ましの声をかけたり、「できなくてもいいから」と言い聞かせることで、かえってお子さんが興奮してしまうことがあります。
それよりも「もっと上手に描きたかったのね」「最後までやりたかったね」などお子さんの気持ちを代弁する言葉かけをしてみましょう。
パニックになってしまったときは、お子さんが納得いくようにまた一から始めさせるか、あるいはまったく別のことに注意を向けさせ、気持ちのクールダウンをしてあげることが必要です。
またふだんから「きちんとするべきところ」「どうでもいいところ」のメリハリをつけてあげましょう。