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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 心とことば
親のまねをしようとしません。バイバイや手遊びなどをやって見せてもあまり反応がありません。親子のかかわり方が少ないからまねをしないのでしょうか。
10ヵ月の男の子ですが、親のまねをしようとしません。この時期になってもまねをしないのは発達の上で問題ありでしょうか?
バイバイや手遊びをやって見せても、あまり反応がありません。ひざの上に座ることや手を持つのも嫌いで、一緒に手遊びをしたりできません。今は動きたい時期なのかと思い、ひとりで遊ばせて私は見ているだけのことが多く、親と子としてのかかわり方が少ないからまねや手遊びをしないのかと心配です。ちなみに笑いかけたら笑ったりはしてくれますし、私の姿が見えなくなると泣くときもあります。
まねをしないから発達に問題があるのではと心配しないでください。おそらくこれからまねが増えてきます。遊びや日常生活の中でお子さんの興味を引き出してあげましょう。
10ヵ月になると移動がスムーズになり、知恵もついてきて、ものや人に対する好奇心が旺盛(おうせい)になります。
大人が使っているものに興味を示し、どのように扱っているかに注目するようになります。
大人の行動を見ながらまねがじょうずになってくるのがこのころです。おうちのかたが髪をとかしていたり、何か書いていれば同じようにやりたがるようになってきます。「バイバイ」と言うと手を振って「バイバイ」のまねをしたり、おうちのかたが「いないいないばあ」をすると一緒になってまねをします。
しかし、まねをしないからといって何か発達に問題があるわけではありませんので心配しないでください。
おうちのかたが気づかないだけで、お子さんは大人のしていることをじっと観察しています。まねをしない、できないと思うと、ついついお子さんに真剣にやらせようとしてしまいがちです。
無理やりお子さんの手をとってやらせたり教え込むことよりも、お子さんのお気に入りのおもちゃで、おうちのかたも一緒に楽しく遊んでください。
お子さんがじょうずにできたときは「じょうず!」と手をたたいてほめてあげましょう。少々オーバーアクションでもかまいませんのでおうちのかたの表情や動作、言葉かけから遊びの楽しさがお子さんに伝わるようにしてください。
おうちのかたが楽しくしていればお子さんも楽しくなり、「おもしろそう、やってみよう」とお子さんの興味も出てきて、自然におうちのかたのまねをするようになります。
遊びや日常生活の中でお子さんの興味を引き出してあげることが大切です。