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総合監修:二瓶 健次 先生
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病気と予防アドバイス - 心とことば
1歳過ぎからほぼ毎晩夜泣きをし、寝てから2~3時間後に足をバタバタさせて絶叫しています。妹が生まれたことや引っ越し、叱られることなどがストレスになっているのでしょうか。
1歳過ぎごろから6歳2ヵ月の今もほぼ毎晩夜泣きをします。
2歳過ぎからは泣くだけでなく猛烈に足をバタバタさせ、「いやだ」「やめて」というような否定的な言葉を発します。3ヵ月ほど前に引っ越しをして転園していますが、そのころから「お母さんなんて大嫌い!」「あっちへ行って!」など泣きながら絶叫しています。
寝てから2~3時間後に起こることが多いのですが、だいたい1晩に1、2回で、長くて10分程度で落ち着きます。
5歳3ヵ月のときに妹が生まれていますが、とてもかわいがってくれています。
ふだんは外遊びも好きで明るく元気な子で、大人の言うことも素直に聞くことができる方だと思います。夫によると私が叱るときに感情的になりすぎて、そこが娘のストレスになっているのでしょうか。
自分の思いを出せずにがまんしているお子さんの気持ちを考えてあげましょう。感情的に叱ることは避け、おうちのかたとお子さんが向き合える時間をつくってください。
幼児期前半の夜泣きは昼間のちょっとした興奮や刺激によることが多く、特に感受性の強いお子さんに見られます。
しかし、6歳になっても続く場合は心理的な問題も考えられます。
集団あるいは家庭で不安に感じること、がまんをしいられていることがあるとそれがストレスとなり、夜泣きが生じることがあります。
声を出しているときは、目を覚ましているのでしょうか。それとも眠った状態なのでしょうか。
眠っている状態ならば、大人の寝言と同じように、夢を見ているのかもしれませんね。
ご相談のお子さんの場合、大人の言うことを素直に聞くお子さんのようですが、自分の気持ちをストレートに出せず、がまんしている状況が続いているのかもしれません。
明るく元気という見た目と違っておそらく繊細なお子さんです。
妹が生まれるまでは自分ひとりを見ていてくれたまわりの大人の目が妹に集中するようになり、少し寂しさもあるのかもしれません。
姉として過大な期待がかけられ、それにこたえようとしてがんばっているのでしょう。自分がお姉ちゃんとして頼られることの喜びや自信とともにまだ甘えたい気持ちも十分にあるはずです。
「お姉ちゃんなんだから」と言われたり、「ちょっと待って」と待たされることがあると、おうちのかたに話したいことがあっても、その場の雰囲気で言い出せずに終わってしまうことがあります。
また悪いことをしたら叱るのは当然ですが、感情的に叱ることは避けてください。おうちのかたが自分の気持ちをわかってくれないのではないかと不安を感じてしまうのです。
転園によるストレスも重なり相当不安定になっているようです。
おうちのかたから見ると「この子は大丈夫」「できて当たり前」という思いがおありでしょうが、面と向かって反発できない分、がまんしているお子さんの気持ちをくみ取ってあげましょう。できればおうちのかたの方から声をかけ、お子さんが話しやすい雰囲気をつくってあげること、リラックスさせてあげることが大切です。
おうちのかたと時間を共有することで不安な気持ちも徐々にやわらいでくるはずです。