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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
台所だけでなく、ほかの部屋にも子どもがやけどする危険のあるものがたくさんありそうです。やけどをしないために、家庭ではどんなことに気をつけたらよいですか。
うちは部屋の間取りの関係上、どうしても台所にさくなどが設けられず、いつ子どもが調理中に手を出してやけどをしないかと心配です。部屋の中もごちゃごちゃしていて、コンロの火だけでなく、ほかにもきっとやけどをする危険のあるものがたくさんありそう…。
やけどを防止するために、家庭ではどんなことに気をつけたらよいですか。
家庭内では、「湯気や蒸気の出るもの、調理食品、浴室、家電製品」など危ない箇所に注意して、子どものやけどを未然に防ぎましょう。
子どものやけどは、家庭内で起こることが圧倒的に多く、居室と台所で、全体の8割近くを占めるという調査もあります。
やけどをしやすいものは、「調理食品、ストーブ、電気ジャーポット、花火、電気アイロン、電気炊飯器、なべ、やかん、湯飲み茶碗、コーヒーカップ」などで、そのほとんどが部屋の中によくあるものです。やけどは起こりやすい場所や状況を知っていれば、未然に防げるものでもあります。
次のようなことに注意して、家庭内を子どもの目線でひと通り見渡し、危ないものがないかどうかチェックしましょう。
まずは「湯気や蒸気の出るもの(炊飯器、電気ジャーポット、コーヒーメーカーなど)」です。蒸気を子どもがおもしろがって、思わずさわってしまうことがあるので気をつけて。
次に「調理食品」。食事の準備中や食事中は、子どもの手の届くところに熱湯や作り立ての食品の入った器を置かないようにしましょう。
「スイッチを切ったあとの電化製品」も危険です。アイロン、電気ジャーポット、ホットプレートなどは気をつけましょう。
「家電製品のスイッチ」は、知らない間に子どもがおもしろがってつけたりすることもあります。いつの間にかスイッチが入っていてやけどしたということのないようにしましょう。
「浴室」では、湯船の熱い湯や、いきなり出る熱いシャワーの湯でもやけどをします。子どもが先にひとりで入ったりすることのないよう、確認しましょう。
さらに最近の傾向として、簡易カイロやホットカーペット、温風ヒーターなどによる「低温やけど」のケースもあります。やけどの痛みがなく、知らないうちに皮膚を痛め、深いやけどになることがあるので注意が必要です。