-
総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
恐竜が大好きでいつも図鑑を眺めたりブロックで恐竜を作ったりしますが、お絵かきにも必ず恐竜が登場します。現実との区別がついていないのでしょうか。
恐竜が大好きでいつも図鑑を眺めたりブロックで恐竜を作ったりしています。そこまでならよくあることかもしれませんが、園での「お絵かき」には遠足でも運動会でも必ず恐竜が登場します。そんな絵を描いているのはクラスでひとりだけです。
現実との区別がついていないのでしょうか。園でほかのお友だちとも遊べていますが、やはり恐竜にこだわりすぎている気がします。
もっとお友だちや感じたことを描いてほしい、伝えてほしいと思うのですが、どのように接していけばよいでしょうか。
没頭できるものがあることは悪いことではありませんが、あまり度が過ぎるようであれば具体的な声かけなどで現実に目を向けさせたり、ほかのものへ興味を広げてあげることが大切です。
恐竜や怪獣、電車など好きなものにはまっているお子さんはたくさんいます。興味を向け、没頭できる何かがあるということはお子さんにとって決して悪いことではありません。
現実場面のお絵かきの中に非現実的なものを描くということは、子どもにはよくあることですが、これも5歳後半から6歳ごろには減ってきます。この時期に現実と空想の区別がつくようになるからです。
また6歳になるとまわりの状況を判断できるようになり、大人の指示をきちんと理解し、相手の意図に合わせた行動ができるようになります。
ご相談のお子さんは6歳ですがこうしたことがこれから発達してくるのかもしれません。
お子さんの絵の中に恐竜が描かれていてもそれが間違いであると否定することは避けてください。「遠足のときは誰がいた? 先生やお友だちを描いてみようか」と具体的な指示を与えて現実場面を思い起こさせてあげることが大切です。
集中して遊んでいると自分の世界に入り込みすぎてしまうこともあります。
子どもは遊びの中で満足感を得ていきますので、遊びを中断させる必要はありませんが、あまりに入り込みすぎているような場合はお子さんの様子を見て声かけをし、現実に引き戻すことも必要です。
ひとつのものにこだわりを示すお子さんの中には、ごっこ遊びをしない、興味のあることに関しては豊富な知識をもっているのにお友だちとのコミュニケーションになるとあまりスムーズではない、お友だちと遊ぶことも好きだがそれよりもひとり遊びを好む、自分の興味の世界では次々とお話が展開していくのに、現実の生活の中では理解が難しいことがあるなど発達のバランスの悪さが見られることがあります。
もしご心配な場合は一度発達の専門家にご相談されてはいかがでしょうか?
来年就学を迎えられると思いますが、発達の特徴を知っておくと、もし学校生活でつまずきがあってもお子さんの行動を理解し、対応を考えてあげることができます。