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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
お友だちに対して手が出たり、気に入らないと大声で叫びます。毎日コツコツといい聞かせるように努めていますが、いつかこの凶暴さは収まるのか不安です。
たまたま同じ玩具に手が伸びたときなど、お友だちに対して手が出たり、気に入らないとものすごい大声で「だめー!やだー!」と叫び続けることが続いています。また何かがうまくいかなかったときに、たまたまそばにいる子をたたいたり、自宅でも思い通りにならないときには玩具などを投げたりすることがよくあります。
言葉に関しては心配なく私との日常会話はスムーズで、6、7語文を話します(それだけに意思を伝えられないイライラから来る行動ではない気がします)。人前で声を荒げて叱ることはしていません。
そういう時期なのかと毎日コツコツ言い聞かせるように都度注意はしていますが、今度は私の髪を引っ張ったりたたいたりしてくるときもあります。いつかこの凶暴さは収まるのかと不安でいっぱいです。
自分中心は2歳児の発達の特徴ですが、お子さんの気質や発達状況も関係します。叱らず、根気よく教えてあげることが大切です。
2歳児は自分中心の世界で生きています。まだ相手を思いやったり、譲り合ったりという友だち付き合いのルールがわかりません。
「自分のものは絶対に貸さない、でも人のものはほしい」という時期です。中には自分のテリトリーをはっきりもちたがるお子さんもいます。そしてやりたいことがいっぱいあるのに思うようにできないのも2歳児。言葉で訴えるよりもものを投げて感情を爆発させることがあります。
お友だちをたたいてトラブルになれば、ついつい相手のお子さんの親の手前叱ってしまいがちです。
そのようなときは叱らずに「貸してって言おうね」とルールを教えてあげてください。叱ったり、注意をするとさらに興奮状態になり手がつけられなくなることがあります。
おうちのかたに何を叱られているのかその内容ではなく、叱られていることの不快感の方が強く、余計に興奮してしまうからです。
いったん興奮状態になったときはまわりの大人は過剰な反応をせず、しばらくクールダウンさせてあげることが大切です。大人の側も相当な根気が必要です。
しかし、3歳を過ぎると思いやりの心も生まれてきます。また集団に入ると改善されていくこともあります。
ご相談のお子さんのように感情の出し方が激しい場合、お子さんの気質によることもあります。
赤ちゃんのときからかんが強い、気難しいなど育てにくさはなかったでしょうか?
おうちのかたと意思疎通はできてもまだ十分な言語発達をしているわけではありません。場面や状況の理解ができるようになり、言葉も発達してくれば落ち着いてきます。お子さんがじょうずにできたこと、お友だちに優しくできたときはしっかりと抱き締めてほめてあげましょう。
3歳過ぎても状態が変わらなかったり、社会性や言葉の発達が心配と感じられることがあれば発達のバランスが悪いこともありますので、小児の専門機関にご相談ください。