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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
今までできていたのに突然間違ったことをすることや、ひとつの指示には従えるけれどあれこれ指示がたくさんあると従うことができないなど、幼稚園から気になることがあるとのことで就学相談を受けるよう言われました。
来年就学しますが、幼稚園から心配な点があるので、就学相談を受けるようにと言われました。
先生の話では、お友だちと仲良くできるし、自分のことも自分でできる、いつもにこにこと穏やかに過ごしているし、文字の読み書き、足し算もできる、だけどときどき理解できないことをするということでした。
例えば、ひまわりの絵の見本を見せて描かせると、ひまわりの真ん中の模様を描かないことや、マーチングの練習では昨日までできていたのに、間違ったことをする、またひとつの指示には従えるけれど、これしてあれして次にこれをしてという指示には従えなくなるのが気になるということでした。
これは何か問題のあることで、専門家の診断が必要なのでしょうか?
過度に心配される必要はありません。しかし、就学を迎えますので幼稚園生活の中で指摘されたことは把握されておいた方がよいかもしれません。
子どもは家庭で見る姿と集団の中での姿が違う場合があります。家庭でできないことが幼稚園ではできたり、その逆のこともあります。同じ指示を出しても家庭では理解できて行動に移せるのに、集団の中ではそれができないという子どももいます。
これは大勢の中で先生の指示に素早く注意を向けられなかったり、指示内容の理解がきちんとできていないためです。当然理解できるであろうと思っていたことが集団の中ではできず、実はよくわかっていなかったということがあります。
お子さんの場合は文字の読み書きや計算などはこなすのに、指示がいくつかあると従えない、昨日までできていたことを間違えるなど、できることとできないことに少しばらつきがあるのかもしれません。
先生が言われる「理解できないこと」というのが子どもならあってもおかしくはないことですが、その度合いや程度によっては、幼稚園生活のいろいろな場面で目立っているのかもしれません。そのために先生が心配されているのでしょう。
現在までの発達経過、家庭での様子にご心配なことがなければ過度に心配する必要はありませんが、幼稚園からの指摘をずっと気にしたままでいるよりは、一度専門家の意見を聞いてもよいかもしれません。
家庭での様子、幼稚園での様子、お子さんの行動観察、場合によっては発達検査などで判断をされると思います。
もし、地域の就学相談に抵抗があるようでしたら、小児の発達の専門家にご相談されるとよいでしょう。