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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
引き出しの中身を出したり、棚のものを全部下ろしたり、積み木などの遊具を崩すような遊び方をします。
育児広場に通っていますが、娘は引き出しの品物を片っ端から出したり、棚にあるものを全部下ろす、積み木やおままごと道具などをガラガラと崩すような遊び方をします。
特に暴力的な行為はないのですが、広場の先生から「こういう建設的でない遊び方をするのは、おうちのかたの愛情不足の証拠です。このままでは大変な子どもになってしまう」と厳しく指導されました。
私自身、娘のこの行動は「この時期の遊び方のひとつ」と考えていたのですが、この時期のこういう行動はそんなに問題のあることなのでしょうか。
お子さんの遊び方がおうちのかたの愛情不足で起こっているわけでは決してありません。お子さんが楽しく遊べることを心がけてあげましょう。
1歳を過ぎるとおもちゃの性質がだんだんわかるようになり、例えば積木であれば積もうとするようになります。しかし積むといってもじょうずに載せられず、まだまだ積んでもらった積み木を壊すことの方を楽しむ時期です。
1歳3ヵ月で遊び方が建設的ではないからといって、先生がおっしゃるような「おうちのかたの愛情不足、将来大変なお子さんになる」ということは決してないと思います。
遊びの興味はお子さんによって異なります。大人はおもちゃを見るとこうやって遊ぶものと決めてしまいがちですが、子どもはそうではありません。子どもが遊ぶ様子を観察していると、とんでもない遊び方をしていることがあります。そうやって子どもは探索をし、自分の好奇心を満たしながら、多くのことを学んでいきます。
お子さんの場合は、育児広場に家にはないたくさんのおもちゃがあるので、何となく全部出してみたり、転がしてみたくなったりするのでしょう。自分のやりたいことを阻止されれば余計にやってみたくなるものです。
おうちでも同じような遊び方をするのでしょうか? 気に入ったおもちゃがあればじっくり遊ぶことはできますか? 同じ動作の繰り返しではなく、お子さんが自分のやっていることに興味を向け、その変化を楽しんでいる様子がありますか?
言葉の理解や社会性など発達に問題がなければ心配されることはありません。
お子さんの遊び方を阻止するのではなく、むしろ十分にさせて満足感をもたせたうえで、こうやって遊ぶこともできるよと遊び方を教えてあげてください。
これから1歳半にかけて遊びの幅が広がってくると思います。おもちゃってこんなに楽しいということをおうちのかたが一緒に遊んであげることで教えてあげましょう。