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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
車の通りの多い危険な所へひとりで歩いて行こうとするので、危ないので引っ張り戻せるよう服をつかんでいると、怒り出して大声で泣いてしまいます。
ふたりで歩いているとき、車の通りの多い危険な所へひとりで歩いて行こうとします。そこでいつでも引っ張り戻せるようにと、少し服をつかんでいるだけでも、さわっているのがわかると怒り出し、その場で大声で泣いてえびぞりして寝転ぶか座り込みをします。
危ないので危険の少ない所へ引っ張り戻すとさらに怒りまくり、ひどいときは30分くらい動けません。自分の行動の邪魔をされたのに腹を立てているようなのですが、本当に危ないのでかなりきつく叱っています。しかし、本人はそれを理解していないようです。今後どのように対応していけばよいでしょうか?
危ないことに対して叱ったり注意することは決して無意味ではありません。ただ、まだこの年齢では十分な理解ができませんので、危険をわからせるために少し工夫をして教えていくことが大切です。おうちのかたも根気よく接してあげましょう。
1歳5ヵ月ごろには歩行がしっかりしてきて、運動能力が発達してきます。
一日中動き回り、体を動かすことが大好きで落ち着きのない状態になります。外に出れば大人の手を振りほどいて大人より先に歩こうとするようになり、一時も目が話せない時期です。そして次から次へ興味を向け、要求が通らないとかんしゃくを起こします。
危ないことはきちんと教えなければなりませんがこの年齢ではよほど怖い思いを経験しない限りまだ危険を理解することはできません。
「危ない、待って」と叱ってもそれが何を叱られているのか、どうしておうちのかたが自分のやりたいことを引っ張って止めようとするのかがわかっていないのです。
また、危ないと思うとつい強い力で引っ張ってしまうことがあります。少し過敏のあるお子さんは強く引っ張られることに反応して更に大暴れをしてしまうこともあるのです。
車のたくさん通る道路にきたら「ブーブーたくさん走っているね」と車を意識させ、「ここにきたら手をつなごうね」と繰り返し教えていかなければなりません。
必ず手をつないで歩く場所、つながなくても大丈夫な場所をはっきり教えてください。
絵本などを使って車がたくさんの道路は気をつけなければならないことをお話しして聞かせてあげる事もひとつの工夫です。そして、どうしても引っ張らなければならない状況では少し力加減をしてあげましょう。
自分の思い通りにならないとかんしゃくを起こしますが、してよいこと、悪いことの区別をはっきりさせ、がまんすることも身につけさせてください。そしてがまんできたときにはきちんとほめてあげましょう。
こうした経験の繰り返しで子どもは危険ということを覚え、次第に自分でも危険の判断ができるようになっていきます。