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総合監修:二瓶 健次 先生
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生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
揺さぶられっこ症候群0歳7ヵ月
寄せられたご相談
スリングが大好きで、かなりその中で揺さぶったこともあり、揺さぶられっこ症候群が心配です。
揺さぶられっこ症候群が心配です。スリングが大好きでその中でしか寝ないのですが寝かしつけに2時間もかかり私も限界になることもあってスリングでかなり揺さぶっていたことも…。揺さぶられっこ症候群だと症状的に見た目どのような症状が出るのでしょうか?
先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生
赤ちゃんに愛情をもって、ゆっくり揺らす程度では揺さぶられ症候群にはなりません。
揺さぶられ症候群は、通常頭部、頚部(けいぶ)の小刻みな、激しい揺さぶりによって起こります。
赤ちゃんの脳はやわらかく、頭蓋骨(ずがいこつ)との間にもすき間が大きいですので、揺さぶられると脳が振動して脳表面の血管が傷害されて頭蓋内に出血を起こしてしまいます。
症状は、元気がなくなる、顔色が悪くなる、吐き気や嘔吐(おうと)がある、意識の状態が悪くなる、けいれんを起こす、いつもと様子が違う、などです。このような状態を揺さぶられ症候群(shakingbaby)と呼んでいます。このような症状があればすぐに小児科を受診してください。
揺さぶられ症候群は通常、赤ちゃんを強く叱ったり、しつけをしようとして親や養育者が意識的に激しく赤ちゃんの頭を強く揺さぶる(カクテルを作るときの、シェーカーを振る様な動き)ことによって起こります。しかし、赤ちゃんの気を引こうとしたり、赤ちゃんの機嫌をとろうとして、思わず頭や体を強く揺さぶることがあります。特に元気のよいお父さんがしてしまうことがありますが、このような場合でも起こることがありますので、小刻みな激しい揺さぶりは絶対にしないようにしましょう。
おうちのかたが赤ちゃんを寝かしつけようとして、スリングなどで揺らす程度では揺さぶられ症候群になることはありません。