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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
2歳半ぐらいから吃音(きつおん)が出始め、何かを説明しようとするときなどにひどくなるような感じです。
2歳半ぐらいから吃音が出始め、よくなったり悪くなったりを繰り返しています。なるべく感情的に怒らないようにしているのですが、ときどき強く怒ってしまいます。息子はかなりおしゃべりで、何かを説明しようとするときなどにひどくなるような感じです。最近「あ」を発音するとき言えないようであーあーと力んで顔を真っ赤にしています。このままほうっておいても大丈夫なのでしょうか? どのように接していけばよいのかご指導お願いします。
吃音(きつおん)に関しては神経質にならず、自然にふるまってあげることが何よりも大切です。 お子さんが伝えようとしている気持ちを受け止め、楽しくお話ができる環境をつくってあげましょう。
吃音(きつおん:どもること)は言葉が発達してくる2歳ごろから出始めます。お話をすることがおもしろくなり、伝えたいことがたくさんでおしゃべりが増えてくる時期です。しかし、まだスムーズに言葉が出てこないことも多く、そのために言葉が詰まったり、伸ばしたり、繰り返したりする話し方になってしまうのです。
また吃音の出る時期がしつけの開始時期あるいは集団参加の時期に重なることもあります。不安や緊張をしいられる場面が多いからです。
3歳半のお子さんの場合はまだ吃音を意識していませんので、意識させずに自然に治してあげることが一番です。
そのためにまず大事なことはまわりの大人もお子さんの吃音に関して神経質にならず自然にふるまうことです。お子さんの話し方について注意をしたり、言い直しをさせたりすることはなるべく避けた方がよいでしょう。そしてお子さんが要求してきたときは、たとえ吃音が出ていてもお子さんが伝えようとしている気持ちを受け止め、じっくり相手をしてあげましょう。
大人が早口で話すと、お子さんも合わせようとして話すときに焦ることがありますので、お子さんには特にゆっくりと話しかけてあげることを心がけてください。言葉が出なくて顔を真っ赤にして力んでいるときは、体全体に力が入っています。抱っこして安心感をもたせ体の力を抜いてあげましょう。
日常生活の中では「だめ」や禁止の言葉を減らし、危険を伴うことでなければお子さんのペースでやらせ、満足感、達成感をもたせてあげてください。体を動かしているときは吃音はあまり見られませんので体を大きく使った遊びをとりいれましょう。
吃音は頻発する時期とそうでない時期が周期的に繰り返されます。そのため、このまま治らないのではないかと心配になったり、軽くなっていたと思っていたらまた吃音が強くなって落ち込んでしまったりします。おうちのかたの不安がお子さんに伝わってしまいますので、いずれなくなると思って焦らないことが大切です。
吃音がひどくなったり、お子さんが話しづらさを訴えたり、吃音による緊張が強くなるようでしたら専門家に吃音の状態をチェックしてもらうとよいでしょう。