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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
夜なかなか寝ません。睡眠のリズムは無理にでも整えるべきですか。
5ヵ月になる男の子ですが、夜寝る時間が午前1時や2時にならないと朝まで寝ません。朝は9時に無理に起こして授乳したり、昼に起こしたりしていますが、改善されません。
今から睡眠のリズムを無理にでも整えた方がいいのでしょうか? 整え方の方法、時期などを教えてください。理想の睡眠時間も教えてください。ちなみに夜寝る前に激しく泣いて、泣きつかれて寝ます。それも何か関係があるのでしょうか?
できるだけ眠りやすい環境をつくり、早寝の習慣をつけるようにした方がよいでしょう。
生まれたばかりの赤ちゃんは、哺乳のときは起きていますがほとんどが寝ている状態です。
生後3、4ヵ月ころになると次第に睡眠のリズムが出始め、昼間より夜間の睡眠時間が多くなってきます。1歳のころには昼間覚醒、夜間睡眠という生活リズムが形成されていきます。
このリズムは、昼間は明るく活動的であり、夜は暗く静かで睡眠に適している、という自然現象とあいまって、その後の食事習慣、生活習慣の獲得、知的発達、運動発達の獲得にも大きな影響があると考えられています。
お子さんの場合は生後5ヵ月ということで睡眠リズムの形成が始まる時期ですので、まだ睡眠パターンは確立されておらず夜起きることもしかたがないことですが、今のうちに夜間睡眠の習慣をつけることは大切です。
急に、夜寝るようにするのは難しいでしょうが、焦らず時間をかけて、眠るためのよい環境をつくってあげるようにしてください。昼間は刺激のある環境を与えるようにして、夜は暗くして眠りやすい環境を作ることが重要です。
特に夜遅くまでテレビをつけていたり、部屋を明るくしていたり、大人がまわりで子どもを遅くまであやしたりすることはできるだけ避けた方がよいでしょう。
睡眠を促すメラトニンという物質が分泌されており、夜暗くなると分泌量が増え眠くなり、明け方には少なくなって覚醒するようになることが、最近わかってきました。
メラトニンの分泌のリズムが睡眠のリズムに影響を与えているため、分泌リズムに合った睡眠リズムをつくることが重要です。すなわち夜は早く寝るという習慣をつける必要があります。
夜寝付く前に夜泣きがあるようですが、それが夜の睡眠の妨げになることもありますので、何か原因があるか調べてみましょう。
例えば、おなかがすいていないか、部屋の温度が適温か、静かな環境であるか、抱きぐせがついていないかなどです。このようなことが特になければ、一時的な現象だと考えられますので様子を見られてよいでしょう。