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総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
子どもは家の中で遊ぶのが大好きで、お散歩したり公園に行ったりすることがあまりありません。子どもにとって外遊びでしか得られないものとは何でしょう。
娘は引っ込み思案で、たまに公園に行ってもひとりでぽつんと遊んでばかり。それよりも家の中での遊びの方が断然好きなようです。私もだんだん外に連れて行くのが面倒になって、買い物で外に出る以外はお散歩したり公園で遊んだりということをしなくなってしまいました。
外で遊ぶのはきっと大切なんだろうなとは思うのですが、子どもの様子を見ていると、部屋での遊びもそれなりに充実しています。
子どもにとって外遊びでしか得られないものって、どんなことなのでしょうか。
「自然の中で生き抜く力」が、快適を求める環境により変わってきています。外遊びでしか感じることができない自然や、ときには快適とは言えない経験もありますが、成長のうえでは大切なことと言えます。
最近は外に出ても車がたくさん走っていて危なかったり、近くに子どもの遊べるような場所がなかったりと、外遊びが難しい時代ですね。
それでもあえて、「外遊びで子どもの『感じる力』を育てよう」ということを伝えたいと思います。
人間は本来、自然の中で生き抜く力をもって生まれてきますが、その力は次第に環境に適応して変わってきます。ですので、その力をなくさないためにも、できるだけ子どもたちには自然の中でいろいろな経験をさせてあげてほしいのです。
たとえお子さんが公園でひとりでポツンとしていても、その時間にお子さんはきっとたくさんのことを感じていることでしょう。小さいお子さんは遊ぶ環境を自ら選べないので、ぜひおうちのかたが外遊びで自然とふれあえる機会をつくってあげてください。
また、外遊びで「快適ではないこと」を経験するのも大切です。
つらいこと、痛いこと、汚いこと、大変なことといった、その子にとって快適ではないことを経験することで、足りないことが満たされたときの満足感を知ることもできます。
常に快適な状態を与えられていたら、体が欲することもなく、充実感もわからなくなってしまうでしょう。
最近は子どもを取り巻く環境が悪くなり、親子で安心して外で遊ぶことも難しくなってきました。それでも、どうかお子さんからは目を離さずに、外遊びに連れ出してあげましょう。