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総合監修:二瓶 健次 先生
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生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
少し強めの口調で叱るようになってから、不安げに泣きべそをかいたり、ぶつぶつとまったく関係ないことをつぶやくようになりましたが、ストレスになっているのでしょうか?
2歳近くなるころから優しく注意しただけでは、ニヤニヤしてまったく話も聞いてくれなくなったので、少し強めの口調で叱るようにしていました。最初は真剣な表情で聞いていたのですが、このごろは私が怒り出すと、不安げに「ママ、ママ」と泣きべそをかいたり、ぶつぶつと「アンパンマン、しょくぱんマン」などとまったく関係ないことをつぶやくようになりました。
私に叱られるのがかなりストレスになっているのでしょうか? でも叱らないと、どんどんわがままし放題で困っています。
おうちのかたが怒り出すと不安を感じるのでしょう。叱り方を工夫して、ほめることも忘れずにしましょう。
1歳後半ごろになると、叱られていてもすぐにやめずに、大人の顔をうかがいながら余計にやってみるといったことが見られるようになります。これは叱られていることがわからないのではなく、大人の反応をしっかり観察し判断をするようになる、社会性の発達のひとつでもあります。
また言葉が発達してきているとはいっても、大人の話を理解したり自分の要求を伝えることは決して十分とは言えません。おうちのかたが注意をしている内容が理解しづらいこともあるでしょうし、一度わからなくなると子どもは聞く耳をもちません。
ニヤニヤしているのは話を聞いていないのではなく、おうちのかたの言っていることがよくわからなかったり、反応を見ているのかもしれません。話を聞かないからといって強い口調で叱ると、特に敏感なお子さんは叱られる場面で叱られている内容に耳を傾けるよりも、おうちのかたの表情や口調に反応してしまうことがあります。
ご相談のお子さんの場合も、おそらくおうちのかたが怒り出すと不安を感じるのでしょう。でもまだその不安を自分の言葉で伝えることができず、泣きべそをかき、まったく関係のないことを言って自分の気持ちを落ち着かせようとしたり、おうちのかたの気を引こうとしているのです。
おうちのかたとしては、話をまったく聞いていない様子のお子さんにイライラさせられることが多いでしょうが、この時期は少し忍耐が必要です。
このような場合は、叱り方にメリハリをつけてみましょう。だらだらと注意をするのではなく、「だめ」と叱ったあとに抱っこをして、何がいけないのかをお子さんにわかりやすい言葉でお話ししてあげましょう。
自己主張が強くなり、わがままが増えてくるとどうしても叱ることが多くなりがちです。
叱るなら同じくらいほめることも忘れないでください。できて当たり前ではなく、そのときお子さんができたことをほめてあげましょう。