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総合監修:二瓶 健次 先生
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生活・健康・安全アドバイス - 家庭での対応
最近いろいろな場面でうそをつくようになってしまいました。小さなうそから将来大きなうそつきになってしまわないかと心配です。
幼稚園に通っていますが、最近いろいろな場面でうそをつくようになってしまいました。
例えば、水族館に遠足へ行き「水族館には何がいた?」と聞くと、「うさぎがいた」とか、お友だちとけんかして自分も悪いところがあるのに、「私は何もしてないのに○○チャンがたたいた」とか、教室でお昼を食べたのに「今日はお外でお弁当を食べたよ」とか。
ふだんから言葉が達者で事実を正確に伝えることができるはずなのに、なぜかこういうことを言い出すので、小さなうそから将来大きなうそつきになってしまわないかとても心配です。親の愛情がうまく伝わっておらず、もっと認めてほしいサインなのですか? 今後どのように子どもに接すればよいのでしょうか?
うそをついているわけではありません。お子さんの言葉を否定したり注意したりせず、お子さんの話を引き出してあげましょう。
幼児期は発達が順調であっても記憶や時間概念などまだまだ未発達なことがたくさんあります。直前の行動や出来事しか覚えていなかったり、自分が原因でトラブルになったことを忘れたり、以前にあったこと経験したことを話したりします。
また現実と仮想の区別がつかなくなることもこのころには見られます。そのため子どもが言っていることが結果的にはうそをついているように見えることがあります。ときには大人の注意をひきたくてわざと違うことを言う場合もあるでしょう。
ご相談のお子さんも決してうそをついているわけではありません。
何の問題もなく会話ができ事実を伝えることが可能であっても、子どもとの会話ではいつも大人が求めるような答えが返ってくるとは限りません。当然わかっていることが答えられず違うことを言っていると心配になりますが、これは何か問題があるということではありません。
お子さんも自分がうそをついているとは思っていないはずです。水族館の中にたまたまうさぎの絵があったり、ショップにうさぎのものがあれば視覚的に記憶に残ります。「水族館にうさぎがいた」はまちがいではないのですが、「水族館に何がいた」という質問で相手が何を求めているのかがわからなかったのかもしれません。
ですからお子さんが言っていることを「違うでしょ」と否定したり、「どうしてそんなことを言うの」と注意したりすることは避けてください。「水族館にうさぎがいた」と言っても、おうちのかたは「どんなお魚見たの?」と声かけしてお子さんの話を引き出してあげましょう。
子どもがうそをつくようになるのは6歳前後です。しかしこれも社会性の発達に必要なことですので少々のうそは叱るより、どうしてうそをついてしまったのかその原因を自覚させていくことが大切です。