前歯の上下をクロスしてかみます。歯列矯正はいつごろから始めたらよいでしょうか？　また保険治療でできますか。

クロスしているとのこと。上の前歯の左右どちらかの歯が、下の歯の内側に入っている状態だと思います。
このような症状は歯が生えるときにタイミング悪くそうなってしまったのだと思われます。ただし上下のあごの大きさがアンバランスであったり、まれに上のあごの中に余分な歯（過剰歯と言います）が潜っていることもあります。一度小児歯科医に相談し、場合によってはレントゲン写真で確認するとよいでしょう。

治療の時期は、いわゆる早期発見、早期治療の原則に従えば、どんな小さな不正でもすぐに対応するべきですが、3歳を過ぎないと子どもに治療を行うのは困難です。
この年齢では、まだ乳歯が生えそろっていないと思います。したがってたとえ本人が治療を受け入れたとしても、装置を作るのが難しいのです。ただしお子さんがいやがらなければ、おうちのかたの指で内側に入っている上の前歯を外に出すように押してみるのも効果的です。
その場合は過剰歯がないことを確認してからです。方法論も含めて一度小児歯科医に相談してみましょう。

この時期を越えたら、3歳（乳歯が生えそろったら）過ぎか、永久歯に生えかわるときがよいでしょう。また歯列矯正は現在の医療保険では、ある特定の先天的な疾患以外は、適応ではありません。